(公財)原子力環境整備促進・資金管理センター

諸外国での高レベル放射性廃棄物処分

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ライン 1: ライン 1:
-~~bc:5.処分事業の資金確保~~+~~ShortTitle:5.情報提供・コミュニケーション~~
 <WRAP pagetitle>​ <WRAP pagetitle>​
 ==HLW:​DE:​chap5== ==HLW:​DE:​chap5==
 </​WRAP>​ </​WRAP>​
  
-{{ :​wiki:​images:​de_w48.png?​nolink|ドイツ}} +{{:​wiki:​images:​de_w48.png?​nolink|ドイツ}} ​**<fs 140%>​ドイツにおける高レベル放射性廃棄物処分</fs>**
-<select ドイツ…> +
-:​hlw:​se:​chap5|スウェーデン(SE) +
-:​hlw:​fi:​chap5|フィンランド(FI) +
-:​hlw:​fr:​chap5|フランス(FR) +
-:​hlw:​ch:​chap5|スイス(CH) +
-:​hlw:​de:​chap5|ドイツ(DE) +
-:​hlw:​uk:​chap5|英国(UK) +
-:​hlw:​us:​chap5|米国(US) +
-</​select>​ +
-<WRAP clear></WRAP>+
  
-======ドイツ======+<WRAP nodisp noprint>​ 
 +====== ドイツにおける高レベル放射性廃棄物処分 ​====== 
 +</​WRAP>​
  
-<fs x-small> +-->全体構成(章別)#​^
-{{:​wiki:​images:​de_w16.png?​nolink|ドイツ}} 1.[[:​hlw:​de:​prologue#​chap1|HLWの発生状況と処分方針]] | 2.[[:​hlw:​de:​chap2|地層処分計画と技術開発]] | 3.[[:​hlw:​de:​chap3|処分事業に係わる制度/実施体制]] | 4.[[:​hlw:​de:​chap4|処分地選定の進め方と地域振興]] | 5.処分事業の資金確保 | 6.[[:​hlw:​de:​chap6|安確保の取り組み・コミュニケーション]] +
-</fs>+
  
-====== 5. 処分事業の資金確保 ​======+<WRAP col2> 
 +  *<fs 90%>1. [[prologue|高レベル放射性廃棄物の発生状況と処分方針]]</​fs>​ 
 +  *<fs 90%>2. [[chap2|地層処分計画と技術開発]]</​fs>​ 
 +  *<fs 90%>3. [[chap3|実施体制と資金確保]]</​fs>​ 
 +  *<fs 90%>4. [[chap4|処分地選定の進め方と地域振興]]</​fs>​ 
 +  *<fs 90%>5. [[chap5|情報提供・コミュニケーション]]</​fs>​ 
 +</​WRAP>​ 
 + 
 +<-- 
 + 
 +{{INLINETOC}} 
 + 
 + 
 +\\ 
 +{{anchor:​chap5}} 
 +====== 5. 情報提供・コミュニケーション ​======
  
 {{anchor:​d1}} {{anchor:​d1}}
-====== 5.1 処分費用確保(制度) ​======+====== 5.1 公衆と対話 ​====== 
 + 
 +<WRAP round box> 
 +{{:​wiki:​付箋ポイント.png?​100&​nolink|ポイント}} 
 +  * 2013年7月に制定された「発熱性放射性廃棄物の最終処分場のサイト選定に関する法律」(サイト選定法)では、新たに公衆や地元自治体等の参加を得ながら複数サイトから処分場建設地の候補を絞り込んでいくプロセスが導入されました。 
 +  * また、サイト選定法に基づき設置された高レベル放射性廃棄物処分委員会は、2016年7月に提出した最終報告書において、連邦レベル、地域横断レベル、地域レベルのそれぞれにおいて公衆参加のための委員会や合議体を設置して、公衆参加を促進することを勧告しています。
  
-<WRAP tip round box> 
-  * 高レベル放射性廃棄物の処分費用は、全額廃棄物発生者が負担することが原子力法で定められています。処分費用を積み立てるための公的な基金制度は存在せず、廃棄物発生者である電力会社等が引当金を確保しています。現段階で発生する費用については、実施主体である連邦政府に対して、原子力発電事業者が支払うことが義務付けられています。 
 </​WRAP>​ </​WRAP>​
-<WRAP clear></WRAP>+<WRAP clear/>
  
-===== 処分費用の負担者 ​=====+===== 「サイト選定法」に基づく選定プロセスにおける公衆参加 ​=====
  
-ドイツの原子力法に基づき、放射性廃棄物処分場の設置・運営は、連邦政府責任実施されます。連邦政府は、この処分場を利用して処分する放射性廃棄物の発生者から、経費徴収することが定められいます。また、廃棄物発生者は、連邦政府経費を負担る以外にも自らの廃棄物の処理貯蔵、処分場までの輸送など、放射性廃棄物管理全般に関わる費用を負担します。+「発熱性放射性廃棄物の最終処分場のサイト選定に関する法律」(サイト選定法)では、まず国民各層代表者33名構成される「**高レベル放射性廃棄物処分委員会**」が、安全要件やサイト選定基準、サイト選定手続き検討行っ(「[[chap4|IV. 処分地選定進め方と地域振興]]」参照)。こ委員会の会合はべてインターネットで中継され議事録や会議資料報告書も公開されています。
  
-\\ +選定手続きの開始後は、実施主体である連邦放射性廃棄物機関(BGE)が提案する複数の候補地から、 
-===== 処分費用確保制度 =====+公衆参加プロセスを経て対象を絞り込むことになっています。 
 +また、サイト選定法において、これらの手続きの期間を通じて、 
 +インターネットなどのメディアを介して関連情報発信・意見聴取を行うことを規定しています。
  
-放射性廃棄物処分場については、その施設にた研究開発から、計画、探査、建設及び維持責任は連邦政府にあり、連邦放射線防護庁(BfS)が実施します。これらのBfS活動ために連邦が支出した経費は「**前払金令**」という政令に基づき、原子力発電事業者などが決められた率に基づいて連邦政府に毎年「前払金」を納付します。+また、サイト選定に関わる以下のような重要な事項については公衆や係する州や地元自治体が見解を表明する機会を作らなければならないとています。 
 +  *地上から探査対象サイト地域選定 
 +  *地上からの探査計画策定 
 +  *地下で探査対象サイトの選定 
 +  ​*地下での探査計画の策定 
 +  ​*候補サイトの最終
  
  
-<WRAP rss right 350px> +===== 公衆参加枠組み =====
-{{:​hlw:​de:​provision-breakdown-de.png?​280&​nolink|}}\\ +
-2002年における廃棄物発生者引当金総額の構成\\ +
-<fs 90%>​放射性廃棄物管理のための引当金には、高レベル放射性廃棄物以外の管理のための費用です。</​fs>​ +
-</​WRAP>​+
  
-これ以外の放射性廃棄物管理のために必要な費用確保に関して、ドイツは公的基金制度はありせんめ、原子力発電事業者どは、原子炉の廃止措置のめの費用や、高レベル放射性廃棄物を含む全ての放射性廃棄物管理ために発生す将来費用引当金として確保しています。+サイト選定では、連邦レベルにおける国民意見反映のための組織として、国民のさまざまな層構成される「**社会諮問委員会**」を設置することにっていサイト選定法に基づき、社会諮問委員会詳細を含め、公衆参加についても検討することとっていた高レベル放射性廃棄物処分委員会は、2016 年7月に公表した最終報告書におい、公衆参加枠組みについて、連邦、地域横断、地域3 つレベル 
 +で、市民代表や各地域の住民などで構成され委員会や合議体設置するこを勧告しています(下表参照)。これらの委員会・合議体は、サイト選定プロセスの各段階において、公衆参加の結果を報告書とてとりまとめ、提出することとされています。
  
-2002年連邦環境・自然保護・原子炉安全省(BMU)が各廃棄物発生者の引当金を集計した結果によと、総額で約350億ユーロ(約3兆6,​750億円)です。こ金額うち、約55%が放射性廃棄物管理に必要な金額(廃止措置以外の目的で引き当てている額)とされています。+[imagebox1b{{:​hlw:​de:​サイト選定手続きおけ公衆参加枠組み.png?​640|公衆参加枠組み| 
 +}}]
  
  
 +これらの委員会・合議体のうち、連邦レベルでの公衆参加組織である社会諮問委員会については、2016年11月に議会選出委員の6名、及び市民代表委員3名の合計9名が任命されました。市民代表委員については、全国5か所で市民フォーラムを開催し、サイト選定に関する課題、今後の選定手続きや社会諮問委員会の役割について学ぶ取り組みなどを行ったうえで選出されました。3名の市民代表委員には、16歳~ 27歳の若年層を代表する委員が1名含まれています。なお、サイト選定選定手続きの開始後、社会諮問委員会の委員は18名に拡大され、本格的に活動を行うことになっています。
  
-<WRAP clear></WRAP>+ 
 +===== 候補地域・候補サイトにおける対話活動 ===== 
 + 
 +サイト選定法では、連邦放射性廃棄物処分安全庁(BfE)が、サイト選定手続きを監督するとともに、 
 +サイト選定手続きの早い段階から全期間にわたり、プロジェクトの目的、手段及び実現状況、 
 +発生すると考えられる影響に関する情報を提供することとされています。 
 +この手続きは、インターネットなどの媒体を通じた対話志向のプロセスで実施すべきであることが規定さ 
 +れています。 
 +また、BfEは、公衆に包括的な情報提供を行うために、情報提供を行うインターネット・プラットフォーム 
 +を設置することとされています。このプラットフォームでは、 
 +BfEや実施主体であるBGEが作成したサイト選定手続きに関する重要文書を継続的に公表すること 
 +が規定されています。 
 +さらにサイト選定法では、サイト選定における提案が示された際の見解表明手続き後に、 
 +BfEが示された見解などに関する検討会議を地元において開催することが規定されています。 
 + 
 + 
 +<WRAP clear/>
  
 \\ \\
 {{anchor:​d2}} {{anchor:​d2}}
-====== 5.2 処分費用の見積もり ​======+====== 5.2 意識把握と情報提供 ​======
  
-ゴアレーベンでの探査活動凍結される前に、同処分場を建設するまでに要する費用を連邦放射線防護庁(BfS)が試算し結果では、処分場の置費用は約23億6,​300万ユーロ約2,​480億円(1997年末での金額)でした。+<WRAP round box> 
 +{{:​wiki:​付箋ポイト.png?​100&​nolink|ポイント}} 
 +  * ドイツは2013年4月にサイト選定法案閣議決定された後、同年5月31日から3日間わたり、法案について説明し議論する「市民フォーラム」がベルリンで開催されした。会場の議論加え、インターネット通じた意見聴取も実施されました。 
 +  * サイト選定の見直し前は、実施主体である連邦放射線防護庁(BfS)やBfSの委託を受けて実際の調査作業を行っていドイツ廃棄物処分建設・運転会社DBE社がゴアレーベンに関する広報活動を実施していました。 
 +</​WRAP>​
  
-また、ゴアレベンでの調査研究費(地下探査坑道の建設を含む)として、1977年~2010年末までの支出額の累積は約15億5,​900万ユーロ(約1,​640億円)となっています。+===== サイト選定法に関する市民フォラム =====
  
 +[30%{{ :​hlw:​de:​市民フォーラムの模様.png|市民フォーラムの模様|
 +サイト選定法に関する市民フォーラムの様子\\
 +<fs 70%>​source:​ BMU</​fs>​
 +}}]
  
 +ドイツでは2013年4月に「発熱性放射性廃棄物の最終処分場のサイト選定に関する法律」(サイト選定法)の法案が閣議決定された後、同年5月31日から6月2日の3日間にわたり、「サイト選定法に関する市民フォーラム」がベルリンで開催されました。
 +このフォーラムでは連邦議会に所属する各政党の議員や処分事業関連の専門家らが出席し、公衆参加などの社会的側面から資金・技術面などサイト選定法案で扱われている多くの側面について説明し、市民と議論を交わしました。
  
 +フォーラムの模様は全てインターネットで同時中継され、録画画像は動画投稿サイトを通じて公開されています。会場での議論に加え、インターネットを通じた市民からの意見聴取も実施されました。
  
  
 +<WRAP clear/>
  
 +===== ゴアレーベンにおける広報活動(情報提供) =====
  
 +[30%{{ :​hlw:​de:​display-trailer.png|移動展示車両を用いた展示|
 +<fc #​080>​移動展示車両を用いた展示</​fc>​\\
 +<fs 70%>​source:​ BfS</​fs>​
 +}}]
  
-<WRAP clear></WRAP>+ゴアレーベンでの探査が中止される以前は、処分の実施主体である連邦放射線防護庁(BfS)が主に一般市民向け、BfSの委託を受けて実際の調査作業を行っていたドイツ廃棄物処分施設建設・運転会社(DBE社)が主にサイト周辺住民向けの広報活動を実施していました。 
 + 
 +プレスリリースや情報冊子、講演会の開催や見本市への出展に加え、ゴアレーベンには情報センターが設けられ、地下探査坑道の見学を組み込んだサイトツアーが実施されていました。2009年からは、移動展示車両で各地を巡回する情報提供活動も実施されました。 
 + 
 + 
 +<WRAP clear/>
  
 \\ \\
 ====== ====== ====== ======
 \\ \\
-<WRAP note> 
-<wrap lo>​備考:通貨換算には、[[http://​www.boj.or.jp/​about/​services/​tame/​tame_rate/​kijun/​kiju1112.htm/​|日本銀行の基準外国為替相場及び裁定外国為替相場のレート]]を使用しています。</​wrap>​ 
-  * <wrap lo>​1ユーロ=105円として換算</​wrap>​ 
-</​WRAP>​ 
 ---- ----
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-<fs x-small+-->全体構成^ 
-{{:​wiki:​images:​de_w16.png?​nolink|ドイツ}} ​1.[[:​hlw:​de:​prologue#​chap1|HLWの発生状況と処分方針]] | 2.[[:​hlw:​de:​chap2|地層処分計画と技術開発]] | 3.[[:​hlw:​de:​chap3|処分事業に係わる制度/実施体制]] | 4.[[:​hlw:​de:​chap4|処分地選定の進め方と地域振興]] | 5.処分事業の資金確保 | 6.[[:​hlw:​de:​chap6|安全確保の取り組み・コミュニケーション]] +{{:​wiki:​images:​de_w16.png?​nolink|ドイツ}}<​select ドイツ…>​
-</​fs>​ +
-<select ドイツ…>​+
 :​hlw:​se:​chap5|スウェーデン(SE) :​hlw:​se:​chap5|スウェーデン(SE)
 :​hlw:​fi:​chap5|フィンランド(FI) :​hlw:​fi:​chap5|フィンランド(FI)
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-:​hlw:​ch:​chap5|スイス(CH) 
 :​hlw:​de:​chap5|ドイツ(DE) :​hlw:​de:​chap5|ドイツ(DE)
 +:​hlw:​ch:​chap5|スイス(CH)
 :​hlw:​uk:​chap5|英国(UK) :​hlw:​uk:​chap5|英国(UK)
 +:​hlw:​ca:​chap5|カナダ(CA)
 :​hlw:​us:​chap5|米国(US) :​hlw:​us:​chap5|米国(US)
 </​select>​ </​select>​
 +
 +<WRAP col2>
 +  *<fs 90%>1. [[prologue|高レベル放射性廃棄物の発生状況と処分方針]]</​fs>​
 +  *<fs 90%>2. [[chap2|地層処分計画と技術開発]]</​fs>​
 +  *<fs 90%>3. [[chap3|実施体制と資金確保]]</​fs>​
 +  *<fs 90%>4. [[chap4|処分地選定の進め方と地域振興]]</​fs>​
 +  *<fs 90%>5. [[chap5|情報提供・コミュニケーション]]</​fs>​
 +</​WRAP>​
 +
 +<--
 +
  
hlw/de/chap5.1332406840.txt.gz · 最終更新: 2012/03/22 18:00 (外部編集)

経済産業省の委託により、(公財)原子力環境整備促進・資金管理センターが運用しています。