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スウェーデン

スウェーデンの使用済燃料処分の実施主体であるスウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)は、2007年5月22日付けのプレスリリースにおいて、使用済燃料の最終処分に関する世論調査の結果概要を公表した。この世論調査は、SKB社が外部の世論調査機関シノベイト・テモ社に委託し、2007年4月に、サイト調査が実施されている2つの自治体において800人、全国レベルでは1,000人の16才以上の住民を対象に実施されたものである。

同プレスリリースによると、エストハンマル自治体の住民の77%、オスカーシャム自治体の住民の83%が自分の自治体内への処分場受け入れに好意的である結果が得られている。SKB社は、これらの自治体において、使用済燃料の最終処分場に好意的な住民の割合は、サイト調査が行われている期間を通じて増加してきていると述べている。

また、同プレスリリースによると、スウェーデン全体では、大多数(83%)が使用済燃料の処分をスウェーデン国内で実施すべきであるとし、安全要件が満たされれば、現在の世代が最終処分を行うべき(81%)と考えている。SKB社は、全国レベルにおける最終処分の問題についての認知度は、サイト調査を実施している自治体に比べて低いと述べている。

今回の世論調査結果を受けて、SKB社社長は、「SKB社の活動に対する地域の支持が確認されたことはSKB社にとって重要であり、全ての関係者との対話を今後も続けていく」と述べ、また「全国及び地域レベルでの処分場に関する意思決定の時期が近づきつつある中で、最終処分場に関する全国レベルでの認知度を向上させる必要がある」としている。

同プレスリリースにおいてSKB社は、安全要件が満たされ、関係する自治体の同意が得られることが最終処分場立地に向けた必要条件であり、現在のところ、サイト調査の予備的な結果は有望であるとしている。SKB社は、全てのデータを解析し、比較検討を行った後で、最終処分場のサイトの優先順位が付けられると述べている。SKB社は最終処分場の建設許可申請を2009年に行うことを計画している

【出典】

  • スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)2007年5月22日付けプレスリリース、http://www.skb.se/FileOrganizer/Pressrum/Pressmeddelanden%202007/PM%20070522_eng.pdf

スウェーデンの使用済燃料処分の実施主体であるスウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)は、2007年3月29日付のプレスリリースにおいて、オスカーシャム自治体の北部にあるエスポ島に新たにベントナイト研究所を設置したことを公表した。ベントナイト研究所は、SKB社がこの10年間にわたり、使用済燃料の最終処分に関連する研究を実施してきたエスポ岩盤研究所を補完する位置づけとなるものであるとしており、ベントナイト研究所の設置により、ベントナイトの特性に関する大規模な試験の実施や、ベントナイトの技術的なハンドリングの手法のさらなる開発が可能になるとしている。

同プレスリリースによると、SKB社は新しいベントナイト研究所において、エスポ岩盤研究所での研究によって得られてきた知見をさらに充実させ、ベントナイトのハンドリング手順を実際の最終処分場の環境下に適合させる意向である。

同プレスリリースにおいて、エスポ岩盤研究所の所長は「ベントナイト研究所の設置により、種々の水の流れなど、最終処分場で生じうる様々な条件をすることが可能となる。また、ベントナイトのハンドリング技術の見直しが可能となることで、入手可能な最高の技術を導入することができる。特にキャニスタの周囲にベントナイト緩衝材を定置する方法のさらなる開発が可能になる。」とコメントしている。

なお、スウェーデンでは、現在、オスカーシャム、エストハンマルの両自治体においてSKB社がサイト調査を行っている。両サイトから得られたデータに基づいて実施された予備的な安全評価の結果によれば、いずれの自治体においても安全な最終処分場を建設することに関して有望視されている。SKB社は2009年末に、いずれかの自治体において最終処分場を建設するための許可申請を行う見通しを示している

【出典】

  • スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)2007年3月29日付けプレスリリース、http://www.skb.se/FileOrganizer/Pressrum/Pressmeddelanden%202007/PR%20070329_eng.pdf

スウェーデンの使用済燃料処分の実施主体であるスウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)は、2006年11月8日付のプレスリリースにおいて、使用済燃料のキャニスタ封入施設の許可申請書を原子力発電検査機関(SKI)に提出したことを公表した。同プレスリリースによると、キャニスタ封入施設はオスカーシャム自治体において操業中の使用済燃料の中間貯蔵施設(CLAB)に隣接して建設され、最終的には両施設が連携して操業されることになる。

スウェーデンでは、使用済燃料は銅製のキャニスタに封入され、地下約500メートルの母岩中にベントナイトを緩衝材として処分するKBS-3概念と呼ばれる方法が採用されることになっている。同プレスリリースによると、今回の許可申請は、30年にも及ぶ体系的な研究及び技術開発に基づいて行われたものであり、使用済燃料のキャニスタ封入施設1 は、このKBS-3概念に基づく使用済燃料の安全な処分に向けた第一歩と位置づけられている。また、同施設では使用済燃料の封入に関して、キャニスタ本体と蓋の溶接方法などについて、先進技術を採用することにしている

同プレスリリースによると、SKB社は今回の使用済燃料のキャニスタ封入施設の建設許可申請に対する規制当局や政府の原子力活動法に基づく最終的な決定は、使用済燃料の最終処分施設に関する許可申請が提出される予定の2009年以降になるとの見通しを示している。

なお、原子力発電検査機関(SKI)も2006年11月8日付のプレスリリースにおいて、SKB社の使用済燃料のキャニスタ封入施設の許可申請書の提出について発表した。SKIのプレスリリースでは、使用済燃料のキャニスタ封入施設と最終処分施設はともにKBS-3概念を構成する施設であり、SKIは両施設の審査プロセスを調整して進めることとしている。SKIのプレスリリースによると、SKIは、二つの施設に関する許可申請の審査を行い、2012年頃に政府に対して見解を報告する予定である。その後、政府によって二つの施設に関する決定が行われることになる。

【2007年1月5日追記】

2007年1月4日、スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)はプレスリリースにおいて、使用済燃料集中中間貯蔵施設(CLAB)の操業を、OKG社への外部委託の形態から、SKB社の直接実施形態へと引き継いだことを発表した。CLABはOKG社が操業するオスカーシャム原子力発電所の近隣に建設され、1985年から操業されている。SKB社はCLABの操業をOKG社に委託していたが、CLABに隣接してキャニスタ封入施設を建設して両施設を一体的に操業する計画であることから、CLABの操業をSKB社が直接的に行うこととした。
なお、SKB社ウェブサイトによると、キャニスタ封入施設の操業開始は2018年頃とされている。

【出典】

  • スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)2006年11月8日付けプレスリリース、http://www.skb.se /FileOrganizer/Pressrum/Pressmeddelanden%202006/Press%20release%20INKA.pdf
  • 原子力発電検査機関(SKI)2006年11月8日付けプレスリリース、http://www.ski.se/extra/tools/parser /index.cgi?url=/html/parse/index.html&selected=6&mainurl=http://www.ski.se/extra/news/%3Fmodule_instance%3D2/page/1/26.html%3F31118

  1. キャニスタ封入施設では、使用済燃料は乾燥後に銅製キャニスタに納められる。使用済燃料を納めたキャニスタには蓋が取り付けられ、均質な物質として一体化させるため「摩擦攪拌溶接」(Friction Stir Welding, FSW)と呼ばれる方法によって溶接される。蓋とキャニスタの溶接部分は、X線撮影及び超音波による非破壊試験により検査される。使用済燃料を封入したキャニスタは輸送用容器に納め、処分施設に輸送されることになる。 []

スウェーデンの使用済燃料処分の実施主体であるスウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)は、2006年11月1日付のプレスリリースにおいて、使用済燃料の最終処分場候補地選定に向けてサイト調査が実施されているエストハンマル自治体のフォルスマルク地区及びオスカーシャム自治体のオスカーシャム地区について、長期的安全性を検討するための予備的安全評価書(SR-Can)1 を原子力発電検査機関(SKI)に提出したことを発表した。また、それと同時に、フォルスマルク及びオスカーシャムでのサイト調査による母岩の調査結果は有望であるが、SKB社が規制要件に適合するかどうかについて決定可能とするまでには、さらにデータを収集し解析する必要があるとの見解を示している。両サイトからの追加データを反映した最終的な安全評価書は2009年に提出される予定とされている。

スウェーデンでは、使用済燃料を銅製キャニスタに封入し、処分場の地下約500メートルに建設される施設内で、母岩中にベントナイトを緩衝材として定置とする。同プレスリリースによると、この銅製キャニスタに関する重要な課題については、今回の予備的安全評価書の中で明らかにされたとしている。SKB社は2005年に、使用済燃料を封入するキャニスタの溶接方法として「摩擦攪拌溶接」(Friction Stir Welding, FSW)を採用とすることを公表しているが、この方法が期待通りに機能することが確かめられたほか、キャニスタが将来、氷期によって生じ得る大きな圧力に耐えることが確認されたとしている。

また、同プレスリリースでは、今回の予備的安全評価書で示された最終処分場の安全性をさらに向上させる可能性のある研究分野として、使用済燃料からの熱が母岩に与える影響、及びキャニスタを取り巻くベントナイトの長期的な挙動を挙げている。

同プレスリリースでは、今回の予備的安全評価は、フォルスマルク及びオスカーシャムの両サイトについて、限られた量のデータによってなされたものであり、特に、オスカーシャム自治体については、現在の調査地区と隣接したラクセマル地域について追加的なサイト調査データが必要であるとしている。

同プレスリリースでは、今回の予備的安全評価は、2009年に予定されている最終処分場の許可申請の際の最終安全評価書の提出に先立って、安全評価方法を最終化するための基礎をとりまとめることを主要な目的としたものとしている。

なお、使用済燃料を銅製キャニスタに封入するキャニスタ封入施設の許可申請は2006年に提出される予定とされていたが、同プレスリリースでは、翌週(注:2006年11月6日の週)に提出される予定であるとしている。この許可申請によって、約30年間の研究、開発及び科学的基盤に基づくレビューを経て、使用済燃料の最終処分に向けた許可の動きが開始されることになる。

【出典】

  • スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)2006年11月1日付けプレスリリース、http://www.skb.se/FileOrganizer/Pressrum/Pressmeddelanden%202006/Press%20release_061101.pdf

  1. SKB TR-06-09, Long-term safety for KBS-3 repositories at Forsmark and Laxemar – a first evaluation, Main Report of the SR-Can project. October 2006 []

スウェーデンにおける放射性廃棄物の処分実施主体であるスウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)は、2006年5月24日付けのニュースリリースにおいて、同社の所有する地下研究所であるエスポ岩盤研究所での銅製キャニスタの回収試験に成功したことを公表した。SKB社はキャニスタ回収試験を行うために、2000年に研究所内の地下坑道に掘削した定置孔内にキャニスタを縦置きに定置し、緩衝材を設置して埋め戻した後、圧力、温度などの多くの測定を実施していた。

同ニュースリリースによると、2006年1月から定置孔を覆う埋戻材の除去のあと、キャニスタ周囲のベントナイト緩衝材の除去が開始された。今後の分析のために約1,500以上のベントナイトのサンプルが取り出された。ベントナイト緩衝材を除去するために、スラリー法と呼ばれる方法が用いられたことが示されている。この方法は、キャニスタの半分の深さ部分までベントナイトを掘削除去した後、塩化カルシウム溶液を注入してベントナイトをスラリー状に溶かし、ベントナイト・スラリーをポンプで排出する方法である。このスラリー法により、キャニスタの底部のところまで到達した後、2006年5月12日からキャニスタを吊り上げて回収作業が実施されたことが述べられている。回収されたキャニスタ、定置孔周囲の岩盤について今後更に分析を行い、報告書が作成されることになっている。

また、同ニュースリリースによるとSKB社は、いったん定置されたキャニスタの回収が可能であるように地層処分場を設計するという計画である。スウェーデンでは、規則などによってキャニスタ回収は要求されていない。回収が実施されるような理由には、将来、処分場の設計や機能を変更する、または使用済燃料を別の用途に用いることとなった場合があるとされている。SKB社はキャニスタ回収にはかなり大規模な作業が必要であるために、個人や少人数のグループが処分場閉鎖後に、誰にも気づかれることなく、処分場へ入ることは不可能であるとしている。

SKB社は、2005年に使用済燃料キャニスタを密封するための溶接方法に関して「摩擦撹拌溶接法」を採用する見込みであることを発表している。また、同社は2002年より、オスカーシャム及びエストハンマルの2つの自治体においてサイト調査を実施しており、2008年までに候補地点を1カ所に絞り込み、処分場立地・詳細特性調査・建設の許可申請を行う予定である

【出典】

  • スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)2006年5月24日付けプレスリリース、http://www.skb.se/templates /SKBPage____17375.aspx

スウェーデン政府は、2005年12月1日、スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)が2004年9月に公表していた「研究開発実証プログラム2004」(RD&Dプログラム2004)に対する政府決定を発表した。政府は、SKB社のRD&Dプログラム2004を原子力活動法に定める原子炉所有者の責務を満たすものであると評価し、研究開発を継続する条件を満たしているという結論を示している。なお、政府は、今回の政府決定において、エストハンマル及びオスカーシャム自治体からも要望のあった処分場閉鎖後の責任の所在について、国の責任を明確に示す法案を国会に提出することを検討していることを示している。

SKB社は原子力活動法の定めるところにより、3年毎に処分事業等の全般にわたる計画書を、規制機関の原子力発電検査機関(SKI)に提出し、所定の審査を受けなければならない。このためSKB社は、この計画書に当たるRD&Dプログラム2004を2004年9月にSKIに提出した。SKIは、放射線防護機関(SSI)、大学、研究機関、関連自治体、環境団体等からRD&Dプログラム2004についてのコメントをとりまとめ、独自の評価結果とともに2005年6月に政府に提出した。また、RD&Dプログラム2004は、独立した評価機関である放射性廃棄物国家評議会(KASAM)によっても評価され、その結果が2005年6月に政府に提出された。SKI及びKASAMとも、RD&Dプログラム2004が原子力活動法の要件を満たすものであると評価していた。

原子力活動法では、このような3年毎に行われるRD&Dプログラムの審査に関連して、研究活動の継続に必要な条件を設定できることが定められているが、RD&Dプログラム2004に対する政府決定では、そのような条件を設定する理由は見いだされなかったと述べられている。また、政府は、 RD&Dプログラム2004に対する政府決定の中で、以下の項目についての見解を示している。

活動計画

原子力発電検査機関(SKI)、放射線防護機関(SSI)、放射性廃棄物国会評議会(KASAM)は、スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)が RD&Dプログラム2004において取り上げている活動計画に関して、更なる改善を重ねていくべきとの見解を示している。政府は、SKB社がこれらの関係機関及び自治体との対話を通じて、活動計画を更に発展及び改訂していくことを希望する。

廃止措置

SKIは、SKB社が、原子力発電所の廃止措置に関する問題についての活動を強化し、その成果を次のRD&Dプログラム2007において示すべきであるとしている。また、SSIは、原子力発電所の解体に伴って発生する大量の低レベル放射性廃棄物の処分をどのように実施するつもりであるか明らかにすべきであるということを指摘している。政府は、これらの点において同様の見解である。

長寿命・低中レベル放射性廃棄物

SKI及びSSIは、長寿命・低中レベル放射性廃棄物の処分場の設計を明確化し、RD&Dプログラム2007において説明する必要性を示している。政府は、SKB社が、原子力発電所の多くが解体されるまで長寿命・低中レベル放射性廃棄物の処分を待つ理由を見直すべきであると判断する。

社会科学研究

SKB社が、RD&Dプログラム2004に社会科学研究を自ら取り入れたことをSKI及びKASAMは肯定的に評価しており、政府もまた同様に捉えている。しかし、政府はSKIと同様に、社会科学研究の成果が、環境影響評価の過程においてどのように使われるのか、また、SKB社の他の研究分野にどのように役立つのかを説明すべきとの見解である。

代替処分方法

SKI及びSSIは、環境法典に基づく審査の前に、SKB社が放射性廃棄物処分に関して選択可能な方法について明確に示し、それらの比較を安全評価の方法によって実施する必要があることを示している。政府は、今後ともSKB社が、RD&Dプログラムの中で放射性廃棄物管理において採用可能な方法に関する技術的な発展を見守ってゆくべきであると考える。


【出典】

  • 放射性廃棄物の管理及び処分方法に関する、社会科学研究を含む、研究開発実証計画(RD&Dプログラム)2004に対する政府決定

スウェーデンの使用済燃料処分の実施主体であるスウェーデン核燃料・廃棄物管理会社 (SKB社)は、2005年5月12日付のプレスリリースにおいて、処分の際に使用済燃料を封入するキャニスタの溶接方法として、「摩擦撹拌溶接」(friction stir welding、FSW)を採用する見込みであることを発表した。 プレスリリースでは、使用済燃料を安全に密封する方法が開発できたことが、放射性廃棄物処分におけるマイルストーンであるとしている。

スウェーデンでは、使用済燃料は銅製のキャニスタに封入され、地下約500mに建設される処分場に定置されることとなっている。プレスリリースによる と、SKB社は、オスカーシャム自治体にあるキャニスタ研究所において数年間にわたり、キャニスタを密封するための2つの溶接方法について検討を行ってき たとしている。

プレスリリースでは、キャニスタを連続的に高品質で溶接できることが可能になり、放射性廃棄物処分に関する問題を解決するための手法開発において、画期的なポイントに到達したとのSKB社の社長のコメントが紹介されている。

また、プレスリリースによると、SKB社はキャニスタ封入施設をオスカーシャムにある集中中間貯蔵施設(CLAB)の隣に建設する予定であり、キャニスタ封入施設の建設許可申請を2006年に提出する予定である。なお、地層処分場の許可申請は2008年に提出するよう計画している。現在、オスカーシャム およびエストハンマルの2つの自治体においてサイト調査が行われており、同社の 2005年3月23日付けプレスリリースによると、両自治体でのサイト調査では、ボーリング調査が中間段階まで終了し、好ましい結果が得られていることが 示されている。

なお、キャニスタを密封する2つの溶接方法に関しては、2004年9月にSKB社により公表された「研究開発実証プログラム 2004」(RD&Dプログラム2004)において研究の状況が報告されていた。同プログラムによると、SKB社は、今回採用することとした「摩擦撹拌溶接」の他に「電子ビーム溶接」を研究していた。また、 スウェーデンにおいて使用される予定のキャニスタは、銅-鉄の二重構造(外部が銅製、内部が鋳鉄製)となっている。

【出典】

  • スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)2005年5月12日付けプレスリリース
    http://www.skb.se/upload/Foretaget/Media/Pressmeddelanden/Safe%20method%20for%20encapsulation%20of%20the%20spent %20nuclear%20fuel_050512.pdf
  • 研究開発実証プログラム2004, SKB社 2004年 / RD&D-Programme 2004 Programme for research, development and demonstration of methods for the management and disposal of nuclear waste, including social science research. SKB, 2004
  • スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)2005年3月23日付けプレスリリース
    http://www.skb.se/upload/Foretaget/Media/Pressmeddelanden/Promising%20results%20in%20both%20Oskarshamn%20and%20Forsmark_050323.pdf

スウェーデンの使用済燃料処分の実施主体であるスウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)は、2004年9月30日付のプレスリリースにおいて「研究開発実証プログラム2004」(RD&Dプログラム2004)を作成、規制機関及び政府に提出したことを公表した。使用済燃料の処分について、2006年に封入施設、及び2008年に地層処分場の建設許可申請(詳細は こちら)を控え、放射性廃棄物プログラムは重要な段階にあるとしている。

このプレスリリースでは以下のように述べられている。

キャニスタに関する研究では、銅製キャニスタの溶接方法に関して大きな前進があった。キャニスタ研究所において2つの溶接方法が開発されており、SKB社は2005年にどちらの溶接方法を採用するかを決定する。SKB社は、キャニスタ封入施設の建設許可申請を2006年に行う予定であり、オスカーシャム自治体にある使用済燃料の集中中間貯蔵施設(CLAB)に隣接して建設する計画である。

地層処分場については、現在サイト調査がエストハンマル自治体およびオスカーシャム自治体において行われており、これまでのところ良好な結果が得られている。SKB社は、サイト選定結果、詳細な環境影響評価書を含めて、地層処分場の建設許可申請を2008年に提出する予定である。

また、プレスリリースによると、RD&Dプログラムでは技術面以外の研究も扱われており、社会経済学的な分野、意思決定過程等について8つのプロジェクトが実施されていることが示されている。さらに、RD&Dプログラム2004は、2008年までのスケジュール、達成目標、プログラムを構成する各部分の連携に焦点を当て、今後の行動計画が示すものであると紹介されている。

今後RD&Dプログラム2004は、原子力活動法等の規定により、原子力発電検査機関(SKI)、放射性廃棄物国家評議会(KASAM)により評価が行われ、その後、政府による承認審査を受けることになる。SKIは、レビュー活動の一環として、放射線防護機関(SSI)、大学・研究機関のほか、関係する県域執行機関、自治体、環境保護団体などへコメントを求めて送付し、それらを取りまとめた上でレビューを行う。

なお、2004年10月4日現在で、RD&Dプログラム2004はスウェーデン語版のみが公表されている。これまでのRD&Dプログラムは英語版も公表されている。

RD&Dプログラムとは、原子力活動法の定めるところにより、使用済燃料を含む放射性廃棄物の安全な管理と処分、原子力発電所の廃止措置と解体に関する総合的な研究開発を実施するSKB社が3年ごとに研究開発等の計画を示すために作成、公表しているものである。前回のRD&Dプログラムは、2001年に公表されている

【出典】

  • スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)2004年9月30日付けプレスリリース http://www.skb.se/upload/Foretaget/Media/Pressmeddelanden/PM_FUD04_septEng.pdf

2004年4月23日、スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB)はウェブサイト上で使用済燃料の最終処分場候補地を選定するためのサイト調査の現状についてのニュースリリースを公表した。スウェーデンでは、ボーリング調査をはじめとしたサイト調査が、フィージビリティ調査等の結果選定されたフォルスマルクとオスカーシャムの2つのサイトで2002年から行われている。 このニュースリリースによると、フォルスマルクでは、5番目のサイトでのボーリングが終了し、岩盤などが良好な状態であることがわかったとされている。また、オスカーシャムではこれまで、地表調査により、岩盤の電気的、磁気的特性が調査された。また、ボーリングによる岩盤調査も計画されている。更に、両サイトでは、動植物の生息調査などが開始されている。今後も両サイトにおいて、サイト調査が更に継続される予定である。以下にニュースリリースに示されたサイト調査内容の概要を示す。

フォルスマルクサイト

フォルスマルクでは第5ボーリングサイトでのコアボーリングが終了されようとしている。ボーリング孔は1,000mに達し、割れ目の少ない岩盤であることが確認された。また、地下100m以下では、地下水の流入、大きな割れ目の層がほとんどないことも確認された。
一方、野外での生物調査も行われている。夜行性鳥類、キツツキ、海鳥などの鳥類と魚類の調査が進行中である。これらの調査のほかに、哺乳類の調査も行われている。
今後のサイト調査の予定としては、6番目のコアボーリング孔の掘削が数週間以内に開始される。7、8番目のボーリング孔の掘削も計画されている。これらのボーリングサイトはフォルスマルクの工業地域内に設置される予定で、その目的は、質のよい岩盤がどれだけ発電所の方向に存在しているのかを調べるためである。また、野外での調査も継続される。鳥類と魚類に加えて、植物現存量の調査も行われる。更にフォルスマルク近海で海流の速度と方向、水温と塩分などの調査をする準備がなされている。

オスカーシャムサイト

オスカーシャムではボーリング孔を掘削し、岩盤と地下水を調査することが計画されている。これとは別に、2002年の初秋には、ヘリコプターで空中からの調査が行われており、調査サイト上空を低空で飛行し、岩盤の電気的、磁気的特性が測定されている。
野外調査に関しては、生物学者および生態学者が、この地域の鳥類および植生調査を開始した。また、2003年1月初旬に、ヘリコプターでの哺乳類調査が行われた。この調査は冬から春にかけて引き続き行われる。更に地元のヘラジカハンターの協力で、ヘラジカ個体群の年齢分布や繁殖についての情報が得られた。
SKBは、オスカーシャムサイト調査地域とその近辺に住む人々が多くの情報を得られることは非常に重要なこととしており、シンペルバルプ半島にあるSKBの施設やボーリング調査を関心のある人々に進んで公開してゆく予定である。また、学校、企業やその他の組織を訪問し、SKBの活動について対話を進めてゆきたいとのことである。

なお、スウェーデンでは、2007年頃にサイト調査などの結果により、処分サイトが1ヶ所選定され、処分場立地・詳細特性調査・建設の許可申請(詳細は こちら)がなされることとなっている。その後、2023年頃から、本格操業が開始される予定である。

【出典】

  • SKBニュースリリース
    http://www.skb.se/templates/SKBPage____9450.aspx
    http://www.skb.se/templates/SKBPage____8748.aspx 、(2004年5月21日)
  • RD&D-Programme 2001. Programme for research, development and demonstration of methods for the management and disposal of nuclear waste, SKB, 2001

諸外国では、高レベル放射性廃棄物を含む放射性廃棄物の管理に必要な費用を賄うために様々な形で資金確保が行われている。日本を含め多くの国においては、基金制度が導入されており、費用負担責任のある電力会社等は決められた拠出金を基金に払い込む方式を取っている。ただし、基金が設けられている場合でも、基金の対象となる費用の範囲は国により異なっている。

一方フランス、ドイツ、英国では放射性廃棄物処分に関する基金制度が設けられていないため、廃棄物発生者が、各々に将来に必要な資金を引当金として内部留保している。最近、スウェーデン・スイス・カナダが2002年度の基金の情報を公表したことを受けて、以下に基金制度の有無別に、高レベル放射性廃棄物処分に関連する各国の資金確保制度の概要と最新の基金残高または引当金額を表にまとめた。

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