94
地層処分計画と技術開発 >>>
NAGRA が実施しているグリムゼル試験サイトのツアーの様子
(NAGRA ウェブサイトより引用)
NAGRA が 2016 年に作成した、
研究・開発・実証計画に関する報告書
NAGRA の研究報告書
(写真提供:NAGRA)
モン・テリ岩盤研究所での調査の様子
(写真提供:NAGRA)
放射性廃棄物の特性評価及びインベントリの作成な
ども行っています。NAGRA の研究は、スイスの国立
研究機関であるパウル・シェラー研究所(PSI)との
緊密な協力をはじめとして、大学、研究機関及び民
間機関との協力により進められています。
◎研究計画
原子力令(2005 年制定)において 5 年毎の策定が
義務づけられている「放射性廃棄物管理プログラム」
について、放射性廃棄物管理共同組合(NAGRA)
は 2021 年 12 月に、第 3 回目のプログラムを公表しまし
た。このプログラムの中で、処分事業の進捗の各段階
で必要となる研究・開発事項などをまとめています。
原子力令の制定以前も、NAGRA は、高レベル放
射性廃棄物の処分研究に関する計画書を作成して
います。1995 年に NAGRA は、地質調査計画及び
その実施スケジュール等も含めた「高レベル放射性
廃棄物処分:目的、戦略及びタイムスケール」を公表
しました。NAGRA のこれまでの研究成果は、2002
年末に連邦評議会に提出された「処分の実現可能
性実証プロジェクト」報告書に反映されています。ま
た NAGRA は、2021 年 12 月に「スイスにおける放射
性廃棄物処分のための研究・開発・実証計画」を
作成しています。同計画は、放射性廃棄物処分のた
めに行う研究開発の背景及びこうした背景に基づく
短期から中長期にわたるタイムスケール別の研究開
発計画をとりまとめています。同計画については、「放
射性廃棄物管理プログラム」の次回更新に合わせ
て、2026 年の改訂が予定されています。