Dossier 2005 粘土-地層処分の安全評価、
ANDRA(2005年)
Dossier 2005 Argile, Tome - Évaluation de sûreté du stockage géologique(Décembre 2005)
* 以下のコンテンツにおいて、フランス語の見出しを付した図は Dossier 2005 Argile より引用。
処分地選定プロセスのどの段階で、どのような目的で実施された安全評価なのか…
フランスにおける高レベル放射性廃棄物等の管理は、1991年12月30日に制定された放射性廃棄物管理研究法により、(1)長寿命放射性核種の分離・変換、(2)可逆性のある、または可逆性のない地層処分、(3)廃棄物の処理と長期地上貯蔵の3種類について15年間研究を実施し、それらの総括評価を踏まえて、その後の管理方策を定める法律を制定することが規定された。上記の3種類の管理方法のうち分離・変換と長期貯蔵はフランス原子力・代替エネルギー庁(CEA)が、地層処分については放射性廃棄物管理機関(ANDRA)がそれぞれ研究を実施し、2005年にそれぞれの研究分野の成果報告書が取りまとめられた。
Dossier2005は、ANDRAが実施した高レベル及び長寿命中レベル放射性廃棄物の地層処分に関する研究成果を総括し、地層処分の実現可能性を提示することを目的とした研究報告書として位置付けられており、許可申請時に提出される安全評価書ではなく、1991年放射性廃棄物管理研究法の下で実施された研究成果を取りまとめた研究レポートであることに留意が必要である(同報告書は地層処分場の設置許可申請レベルでのものではなく、設置許可申請までには更なる調査研究の実施が指摘されている)。
Dossier2005は、総論レポート(粘土層における地層処分の実現可能性の評価)と以下の3つの分冊で構成されており、安全評価に関しては、『分冊:地層処分の安全評価』において詳述されている。
Dossier2005(粘土層における地層処分の実現可能性の評価)は、1991年放射性廃棄物管理研究法のもとで15年間にわたり実施された3つの管理方策(地層処分、核種分離・変換、長期貯蔵)の研究成果の1として取りまとめられたものであり、粘土層を対象とした本評価書(Dossier2005)は、1999年のビュールでの地下研究所の建設・操業許可発給を経て、地下研究所の建設と並行して行われた各種調査結果等に基づくものである。既述したように、その位置付けは「処分場の実現可能性に関する調査」を取りまとめた研究成果報告書であり、許認可申請に対応するものではないことに留意が必要である。
1991年放射性廃棄物管理研究法の規定によれば、Dossier2005を含む3分野の研究報告の総括評価の役割は、同法で規定された国家評価委員会(CNE)にあり、この段階で規制機関(ASN)は、これらの評価やレビューを行う法的権限は有さないが、2003年に当時のエコロジー・持続可能な開発大臣より与えられた「放射性廃棄物等の管理に関する国家計画の策定」の任務の一環として、地層処分の研究成果報告書を含む3つの管理研究の成果について評価を行った。ANSによるレビュー結果の概要は以下のとおりである。
【レビュー成果を取りまとめた文書名】
【上記文書の発行時期】
【上記文書で示されたレビュー結果概要(地層処分研究に対する主要な結論)】