TOP > ポイント・ピックアップ: > ドイツ:計画確定手続
ポイントピックアップ-ドイツ:計画確定手続
ドイツでは、放射性廃棄物処分場の建設・操業に関する許可手続に際しては、計画確定手続と呼ばれる制度が適用される。計画確定手続とは、さまざまな分野、段階に及ぶプロジェクトについての許認可を、個々の法律ごとに許認可を発給するのではなく、一つの計画確定の決定によって、各法の要求を踏まえた上での事業承認を与える許認可の仕組みのことである。計画確定手続は、「行政手続に関する法律(1976.5.25)」(行政手続法)によって定められており、特に原子力分野に限った制度ではない。
計画確定手続の制度は、行政手続法の中で「特殊な行政手続」の一つとして定められている。計画確定手続では、事業者によって計画書が提出された後は、聴聞を担当する官庁が、関連行政機関の態度表明を取得した上で、異議申立てを含めて関係者の間で審議を行うこととされている。異議申立ての審議結果と関連行政機関の態度表明は、聴聞担当官庁から計画確定の担当官庁に送付され、計画確定官庁が最終的な決定を行うことになる。計画確定手続を適用する必要性については、個別の法律によって定められる。
計画確定の決定が行われた場合は、行政庁によるその他の決定や、公法上要求される許可、承認、認可、同意等は不要となる。
原子力法では、第9b条で計画確定手続について規定している。この規定では、連邦政府が建設義務を負っている放射性廃棄物処分場の建設、操業、著しい変更については、原子力発電所などの他の原子力施設とは異なり、鉱山関係の法令を除いては計画確定手続が必要であるとしている。なお、処分場の地下特性調査段階では、原子力法による許可は不要であるが、地下活動を規制する鉱山法に基づく許可が必要とされている。また、処分場の計画確定手続では、環境適合性の審査を含めることが必要とされている。計画確定の決定を行う官庁は、連邦委託行政(詳しくはこちら)により州の担当官庁となる。
具体的な例としては、非発熱性放射性廃棄物の処分場として開発が行われたコンラッド処分場について、2002年5月にニーダーザクセン州環境省による原子力法で要求される計画確定の決議が行われた。このコンラッド処分場の建設及び操業に関する計画確定手続は、1982年8月に手続開始の申請が行われていたものである。上述のニーダーザクセン州環境省の計画確定決議には、鉱山法で要求される枠組み操業計画の許可が含まれているが、上に示した原子力法の規定により、鉱山法に基づくその他の許可は別途必要とされている。
発熱性放射性廃棄物の処分については、1998年以降の政策変更により、処分場の候補地であるゴアレーベンでの探査活動は2000年10月から凍結されている。一方、2009年秋の総選挙の結果を受けて成立した中道右派の連立政権は、ゴアレーベンでの探査凍結を解除するとの方針を示した。この方針を受け、2010年3月、監督当局である連邦環境・自然保護・原子炉省(BMU)及び実施主体である連邦放射線防護庁(BfS)は、ゴアレーベン・サイトについて、探査凍結までに得たデータ及び知見に基づく予備的な安全評価、並びにこの評価結果関する国外の専門家によるピア・レビューを実施し、この結果から処分場としての適性が確認された場合には、原子力法に基づく計画確定手続を開始する計画であることを明らかにしている。

コンラッド処分場
(DBE社ウェブサイトより引用【34】)
◄