諸外国の高レベル放射性廃棄物処分等の状況

 

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スウェーデンにおける
高レベル放射性廃棄物処分

> 4.研究開発

4.1 研究開発機関

 原子力発電会社が共同出資して設立した処分実施主体である、スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)が、研究開発実証プログラム(RD&Dプログラム)を取りまとめ、実施している。SKB社は、国内外の大学、研究機関及び専門家と協力し、研究開発を進めている。SKB社の主な研究施設としては、オスカーシャム自治体にあるエスポ岩盤研究所とキャニスタ研究所がある。【20,24】

 また、SKB社は「研究開発実証プログラム2007」において、実規模で緩衝材の施工試験を行う「ベントナイト研究所」を、エスポ岩盤研究所に隣接して2007年3月に設置したことを報告している。この研究所では、緩衝材と埋め戻し材に関する試験、工法開発も行われることになっている。【31】

4.2 研究開発計画

 1984年に制定された「原子力活動法」により、発電用原子炉の所有または運転の許可取得者は、放射性廃棄物管理及び廃止措置についての研究開発を含む事業計画を3年毎に策定することになっており、原子力発電会社4社は、この研究開発計画書の取りまとめをスウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)に委託している。SKB社は、この研究計画書を「研究開発実証プログラム」(RD&Dプログラム)として取りまとめている。【3】

 SKB社の研究開発実証プログラムの最新のものは、2010年9月に取りまとめられた「研究開発実証プログラム2010」である。このプログラムは、SKB社が行っている研究及び技術開発のすべての分野を対象として、現状と今後の計画を体系的に評価した結果を報告する内容となっている。また、今後の研究計画として、地層処分場の長期的な自然の変化を理解することに焦点を当てていることが示されている。【31,41】

4.3 地下研究所

 地層処分場の設計及び適切なサイト選定を目的として、科学的な研究を行うために、スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)は、地下研究所の建設計画を1986年に取りまとめた研究開発プログラムに盛り込んだ。SKB社は、1986年からエスポ島における実地調査を開始し、1988年の終わりに、エスポ島の南部に地下研究所となる「エスポ岩盤研究所」を建設することを決定した。この研究所は、放射性物質を使用しないが、政府は天然資源法(現在は環境法典の制定により廃法)に基づく手続きが必要と決定し、同法に基づき1990年に政府及び自治体が許可を発給した。建設には5年間を要し、1995年からエスポ岩盤研究所での研究活動が行われている。【3】

 エスポ岩盤研究施設の研究活動については、SKB社の処分事業計画との連係、ノウハウと技術の伝達を考慮して、以下のような段階目標が設定されている。【27】

  1. 事前調査方法の検証:地表調査とボーリング調査による事前調査が、処分場深度における岩盤の安全性に関する本質的な特性の十分なデータを提供できる事を確認する。
  2. 詳細サイト特性調査手法の確立:詳細サイト特性調査における岩盤の状態把握に必要な方法と技術を洗練し、検証する。
  3. 地下水流動と放射性核種の移行の試験モデル:地下水流動と放射性核種移行を説明するモデル及び方法について処分場深度における大規模な試験を行い、詳細化する。
  4. 建設とハンドリング方法の実証:処分場の設計、建設工事と操業における高い品質を保証するための方法と技術を具体化し、それらを試験することができる岩盤へのアクセスを提供する。
  5. 処分場システムの重要部分の試験:処分場システムの長期間の安全性に重要な種々の構成要素を調査し、フルスケールで試験することにより実証する。

エスポ岩盤研究所地上施設
エスポ岩盤研究所地上施設
(SKB社提供資料より引用)

エスポ岩盤研究所地下施設
エスポ岩盤研究所地下施設
(SKB社提供資料より引用)


本ホームページは、経済産業省資源エネルギー庁の委託事業として、公益財団法人原子力環境整備促進・資金管理センターが整備しています。

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