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1991年の放射性廃棄物管理研究法(詳細はこちら)に基づいて、産業省、研究省、環境省の監督のもとに商工業的性格を有する公社(EPIC)として設置された放射性廃棄物管理機関(ANDRA)が、地層処分の研究開発(地下研究所を含む)を実施している。【2,17】
ANDRAは、粘土層を対象としたビュール地下研究所での調査等を踏まえて2005年に研究成果を取りまとめ、地層処分場の計画を含めた最終報告書を所轄大臣に提出した。【43】
また、花崗岩を対象とした研究については、スウェーデン、スイス、カナダ等と国際協力による研究開発が進められてきた。【20】
一方で、長寿命放射性核種の分離・変換及び放射性廃棄物のコンディショニングと長期地上貯蔵についての研究は、原子力・代替エネルギー庁(CEA)が実施してきた。CEAも上記のANDRAと同様に、2005年にこれらの研究成果を取りまとめ、最終報告書を所轄大臣に提出している。【44】
2006年放射性廃棄物等管理計画法によりANDRAの活動内容は変更されているが(一部機能の拡充)、ANDRAは政府が策定する「放射性物質及び放射性廃棄物管理国家計画」(PNGMDR)に沿って、引き続き高レベル及び長寿命中レベル放射性廃棄物の中間貯蔵施設及び可逆性のある地層処分に関する調査・研究活動を実施することとなっている。 【23】
高レベル及び長寿命中レベル放射性廃棄物の管理において、相互補完の関係にある3つの管理分野(長寿命放射性核種の分離・変換、可逆性のある地層処分、中間貯蔵)に関する調査及び研究活動を引き続き実施することが、放射性廃棄物等管理計画法の第3条で示されている。また、同法第6条では、政府がこれらの調査研究活動について、3年毎に「放射性物質及び放射性廃棄物管理国家計画」(PNGMDR)を策定することとなっている。【23】
上記の方針に従い、2007年5月には、フランスの原子力安全機関(ASN)と産業省エネルギー・資源総局(DGEMP)によって、2007年から2009年までの3年間を対象とするPNGMDRが策定され、公表された。さらに2010年6月には、2010年から2012年を対象としたPNGMDRが公表されており、2007年に策定されたPNGMDRの枠組みでも規定された、2つの処分場プロジェクト(高レベル及び長寿命中レベル放射性廃棄物の地層処分事業、長寿命低レベル放射性廃棄物の処分事業)の継続や、長寿命中レベル放射性廃棄物を中心とする、廃棄物の調整方法に関する調査研究等に関する取組の継続・強化が提案されている。【28,37】
なお、可逆性のある地層処分に関する研究では、2015年迄に処分場の設置許認可申請(PNGMDRの施行デクレでは2014年末迄の申請を規定)、2025年に操業が開始できるように、処分場サイトの選定及び処分場設計等が実施される。【23,34,43】
これまでの高レベル及び長寿命中レベル放射性廃棄物の地層処分に関する研究開発活動は、1991年の放射性廃棄物管理研究法(詳細はこちら)の主要方針である「可逆性のあるまたは可逆性のない地層処分の可能性についての調査」の枠組みの中で実施されてきた。研究分野について戦略上の考察・調整を行うため、1995年には高レベル放射性廃棄物管理分野における全ての関係者を集めた核燃料サイクル・バックエンド研究フォローアップ委員会(COSRAC)が研究省の下に設置された。この委員会の作業結果として、研究省技術局は、「高レベル及び長寿命放射性廃棄物の管理と研究に関する1991年12月30日の法律に基づく研究戦略・計画」を1999年以降毎年策定してきた。この研究戦略・計画は放射性廃棄物管理研究法に関連する研究活動の総合的な取りまとめという性格を有している。【2,6,13,14】
この研究省の研究戦略・計画では、処分場の設計が、多重防護システム(廃棄物パッケージ、人工バリア、天然バリア)の概念のもとで行われ、各調査サイトに対する詳細な処分場設計のために、「反復プロセス」を導入している。これは、調査、設計、評価という各プロセスを反復して実施することで、これら3つの項目について、より正確な定義を導き出すことを目的としている。【9】
安全性検証の反復プロセス
(研究省 研究戦略及び計画2001年【9】より作成)
放射性廃棄物管理研究法の枠組みで導入された、可逆性の概念もまた、次の2つの点を通して、考慮に入れられている。 【6】
また研究戦略・計画では、1991年の放射性廃棄物管理研究法における可逆性のある地層処分に関するこのような要求事項を満たすため、放射性廃棄物管理機関(ANDRA)に対して、地下研究所プロジェクト及び、高レベル及び長寿命中レベル放射性廃棄物プロジェクトを実施するように求めてきた。【6】
1991年の放射性廃棄物管理研究法(詳細はこちら)のもと、地下研究所として、フランス東部のムーズ/オート=マルヌの県境に位置するビュールが1998年に選定された。1999年には、同サイトにおける地下研究所の設置・操業許可が発給され、建設と並行してカロボ・オックスフォーディアン粘土層を対象とした調査研究が実施されている。ビュール地下研究所では、主に深さ445mに設置される実験用ニッチ、深さ490mの主試験坑道及び主試験坑道から10%の勾配で上下方向に設置される2本の斜坑を用いて試験が行われている。【2,15,43】
花崗岩サイトを対象にした地下研究所については、選定の段階において地元住民の強い反対を受け、その選定活動は中止された。【8】
ビュール地下研究所の概観
(ANDRA資料より作成)
粘土層を対象としたビュール地下研究所における研究の目的と計画は以下の点であった(地下研究所の建設・操業開始当時)。 【11】
2006年までのフェーズでは、ANDRAはカロボ・オックスフォーディアン粘土層の物理化学的な特性の空間分布(連続性等)を調査研究することに主眼を置いていた。【11】
ANDRAは地層処分の候補サイトの選定に向けて、2007年よりビュール地下研究所周辺の約250Km2の区域を対象としたボーリング調査等を開始した。これらの調査も踏まえてANDRAは、2009年末に同区域から今後詳細調査を実施する候補サイト区域(約30km2の区域)を政府に提案し、了承されている。【34,43】
坑道内における研究
(ANDRA資料より引用)