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> 3.資金
フィンランドにおける高レベル放射性廃棄物の処分費用総額は、約30億ユーロ(約3,300億円)と見積もられている。見積は発電所の稼働年数等を基に5,500トンの処分量を前提としている。処分費用見積額の内訳は、特性調査施設(ONKALO)を含めた処分場の建設費などの投資費用が約6億5,000万ユーロ(約715億円)、操業費が約21億ユーロ(約2,310億円)、処分場の閉鎖・廃止措置費用が約2億5,000万ユーロ(約275億円)となっている。【51】(1ユーロ=110円として換算)
処分費用の内訳(百万ユーロ)
(ポシヴァ社ウェブサイトを基に作成)
以上の高レベル放射性廃棄物処分費用見積を受けて、テオリスーデン・ヴォイマ社(TVO社)とフォルツム・パワー・アンド・ヒート社(FPH社)は、それぞれ、処分以外の使用済燃料管理(中間貯蔵など)、低レベル・中レベルの放射性廃棄物管理、及び原子力発電所の廃止措置等を含めた放射性廃棄物管理の全体計画を策定するとともに、それらに要する全ての費用を見積り、雇用経済省に提出しなければならない。【2,8】
また、費用の見積りに当たっては、未確定条件も多く含まれることから、コンティンジェンシー(不測の費用増に備えた上乗せ分)として20%が含まれている。【25】
フィンランドでは、将来に必要となる放射性廃棄物管理の資金確保のため、国家放射性廃棄物管理基金(VYR)という基金が設けられている。この基金に積み立てを行うのは、主たる廃棄物発生者の原子力発電事業者テオリスーデン・ヴォイマ社(TVO社)とフォルツム・パワー・アンド・ヒート社(FPH社)である。【32】
基金の積み立て対象となるのは、全ての放射性廃棄物管理及び必要な措置全般についての費用であり、処分以外の使用済燃料管理(中間貯蔵など)費用、操業時及び解体時に発生する低レベル・中レベル放射性廃棄物の管理に関する費用、及び原子力発電所の廃止措置を含む費用等である。フィンランドの特徴は、その時点までに発生した放射性廃棄物の量(原子炉施設の解体廃棄物については発生したとみなされる量)を処理・中間貯蔵・輸送・処分する費用を、その時点の見積額で評価する点である。【2,8】
監督官庁の雇用経済省は、廃棄物発生者の費用見積額を精査し、TVO社、FPH社それぞれが最終的に負担すべき債務評価額(Assessed Liability)を承認、確定し、併せてその年における積立目標額を決定する。【2】
なお、2009年末時点におけるTVO社、FPH社の基金への積立額はそれぞれ約10.3億ユーロ(約1,130億円)、約7.9億ユーロ(約869億円)となっている。【45,46】
放射性廃棄物管理資金確保の流れ