Top » 海外情報ニュースフラッシュ(全記事表示モード)

ベルギー

海外情報ニュースフラッシュ

このWebサイトでは、諸外国における高レベル放射性廃棄物の最終処分や地層処分の計画の動きに注目し、 "海外情報ニュースフラッシュ"として 最新の正確な情報を迅速に提供しています。 ニュースフラッシュを発行した後も、記事トピックをフォローしています。必要に応じて、情報の"追記"を行っています。


ベルギーの原子力安全の規制行政機関である連邦原子力管理庁(FANC)は、2015年11月9日に、放射性廃棄物管理の実施主体である放射性廃棄物・濃縮核分裂性物質管理機関(ONDRAF/NIRAS)と協議し、短寿命の低・中レベル放射性廃棄物(カテゴリーAと呼称されている)の浅地中処分場の建設許可に係る新たなスケジュールを公表した。

ベルギーでは、2006年6月に、短寿命の低・中レベル放射性廃棄物の処分場をデッセル自治体に設置することを決定しており、2013年1月には、ONDRAF/NIRASが浅地中処分場の建設許可申請を提出していた。連邦原子力管理庁(FANC)は、浅地中処分場の建設許可申請の審査において、補足が必要な点についての質問を提示しており、ONDRAF/NIRASは申請書類を補完するため、質問に対する回答を準備している。このような状況のもと、今回、ONDRAF/NIRASとFANCは、申請書類を効率的に最終版とするため、建設許可において重要なマイルストーンとなる科学審議会(CS)1 の見解を得る2 までのスケジュールを以下のように設定した。

スケジュール

  • 2016年第3四半期まで: FANCの質問に対する回答及び新たな評価結果等の追加情報をONDRAF/NIRASが提出
  • 2017年第1四半期まで:建設許可申請とともに提出する安全報告書の改訂
  • 2017年第2四半期半ばまで:FANCが科学審議会(CS)に提出する評価報告書を作成
  • 2017年6月:科学審議会(CS)が見解を提示

【出典】


  1. FANC内部に設置されている諮問組織 []
  2. 「電離放射線に起因する危険からの公衆及び環境の防護、並びに連邦原子力管理庁(FANC)の設置に関する法律」において、放射性物質が存在する施設の建設操業に係る許可申請を審査する際、FANCは科学審議会(CS)の見解を得ることになっている。 []

ベルギーの放射性廃棄物管理の実施主体であるベルギー放射性廃棄物・濃縮核分裂性物質管理機関(ONDRAF/NIRAS)は、2013年1月31日付のプレスリリースにおいて、短寿命の低・中レベル放射性廃棄物(カテゴリーAと呼称されている)の浅地中処分場に係る建設許可申請書を原子力安全の規制行政機関である連邦原子力管理庁(FANC)に提出したことを公表した。

ベルギーでは、短寿命の低・中レベル放射性廃棄物の処分場をデッセル自治体に設置することが2006年6月に決定され、ONDRAF/NIRAS、デッセル自治体の放射性廃棄物調査・協議グループ(STORA)及びモル自治体のモル放射性廃棄物協議グループ(MONA)のパートナーシップの構築により、統合プロジェクトとして処分場建設に向けた準備が進められてきた。

ONDRAF/NIRASでは、建設許可申請に際して提出する安全報告書のドラフト版を2011年11月に取りまとめ、経済協力開発機構/原子力機関(OECD/NEA)による国際ピアレビューを受けており、長期安全戦略と長期安全評価の信頼性及び頑健性が立証されたとの評価を得ていた

今回、ONDRAF/NIRASからFANCに提出された安全報告書の最終版は、以下のような構成となっている。
第1章:報告書の構成
第2章:安全戦略と安全性の概念
第3章:放射性廃棄物の統合管理システム
第4章:処分場サイトの特性
第5章:処分場のバリアの構成と機能
第6章:処分される放射性廃棄物の種類
第7章:処分パッケージの設計及び製作
第8章:処分場の建設
第9章:処分場の操業
第10章:処分場の閉鎖
第11章:閉鎖後の重要な措置
第12章:放射線防護
第13章:操業の安全性
第14章:長期的な安全性
第15章:放射性廃棄物の処分場への受入を判断する基準
第16章:処分場における検査とフォローアップ
第17章:処分場の技術仕様

FANCは、安全報告書に基づいて許可申請書を審査し、その後、デッセル、モル、ヘール、レティ、カステルレーの関係機関や一般住民を対象に、安全報告書に関する意見調査を実施する方針としている。また、この意見調査と並行して、欧州原子力共同体(EURATOM)も、処分場の設置による越境影響評価を行う予定としている。

処分場建設予定サイト (ONDRAF/NIRAS、安全報告書に関する一般公衆向け資料より引用)

処分場建設予定サイト
(ONDRAF/NIRAS、安全報告書に関する一般公衆向け資料より引用)

処分場の概念図 (ONDRAF/NIRASウェブサイトより引用)

処分場の概念図
(ONDRAF/NIRASウェブサイトより引用)

【出典】

ベルギーの放射性廃棄物管理の実施主体である、ベルギー放射性廃棄物・濃縮核分裂性物質管理機関(ONDRAF/NIRAS)は、2012年9月17日付のプレスリリースにおいて、ONDRAF/NIRASが2011年11月に、デッセル自治体に建設予定1 の短寿命・低中レベル放射性廃棄物の浅地中処分場建設の許可申請に向けたドラフト版の安全報告書について、経済協力開発機構/原子力機関(OECD/NEA)による国際ピアレビュー結果を公表した。

ベルギーでは、浅地中処分場の建設許可申請に向けて、ONDRAF/NIRASがセーフティケース及びその主要部となる安全報告書の作成を進めており、2011年11月にドラフト版の安全報告書を取りまとめていた。今回の国際ピアレビューは、このドラフト版安全報告書を対象としてベルギー連邦政府の要請により実施されたものであり、チェコ、フランス、スペイン、スイス、英国から各1名の専門家、NEAから2名の専門家の計7名で構成された国際レビューチーム(IRT)がピアレビューを実施している。

ONDRAF/NIRASのプレスリリースによると、今回のピアレビュー結果では、ONDRAF/NIRASのドラフト版の安全報告書について、長期安全戦略と長期安全評価の信頼性及び頑健性が立証されたとしている。

また、OECD/NEAも2012年9月17日付けのプレスリリースにおいて、今回の国際ピアレビュー報告書を公表しており、今回のピアレビューの主要な結論を以下のように整理している。

  • 国際的な観点から判断して、ONDRAF/NIRASの長期安全戦略及び安全評価は、長期安全を支援するための能動的・受動的な要素を十分に有し、概ね、信頼性があり頑健なものである。この戦略は、深層防護、システム設計の最適化及び、受動的安全原則に基づいており、国際的なガイドライン、勧告及び最善の慣行に従っている。
  • 提案されている処分システムの設計は、長期安全戦略を考慮している。また、暫定的な放射性核種インベントリ及びデッセルの地質環境特性においても、適切な設計となっている。処分施設の処分概念及び設計は適切に記述されている。処分場の様々な構成要素の安全機能についても、長期的な安全評価が実施できるよう明確に示されている。ONDRAF/NIRASが実施した実証試験により、システム設計が改良され、様々なシステムの構成要素について、建設の実現可能性が確認された。
  • ONDRAF/NIRASが用いた長期安全評価のための反復アプローチは、国際的な慣行に従っており、合理的なものである。いくつかの解析結果は、レビューの終盤になって初めて提示されたため、安全評価結果の包括的な解釈はこのレビューでは行われていない。現在の安全評価の分析によると、ONDRAF/NIRASが処分システムの設計、廃棄物や環境を考慮に入れた非常に多くのシナリオや評価ケースを検討したことがわかっている。シナリオ設定は原則として、適切である。最終報告書において、改善のための勧告を示している。
  • コンクリートや他の人工バリアに関するONDRAF/NIRASの科学的知見や技術的基礎は、最先端のものであり、適切に記述され、用いられている。技術的な制限についても特定されており、現行及び将来の研究開発プログラムにおいて評価される。

今回のOECD/NEAによる国際ピアレビュー報告書の取りまとめを受けて、ONDRAF/NIRASは、国際レビューチームが指摘した勧告を検討し、浅地中処分場の建設許可申請に必要な安全報告書などの最終化を進めていくとしている。

また、ベルギーにおける放射性廃棄物管理に関する規制行政機関である連邦原子力管理庁(FANC)は、2012年9月19日に、自身のウェブサイトにおいて、OECD/NEAによるピアレビュー報告書内容を確認したことを明らかにした。また、FANCは、現行法令に基づきONDRAF/NIRASが提出する処分場の建設・操業許可申請を独立した立場で審査するとしている。

 

【出典】


  1. ベルギーでは、2006年6月に短寿命・低中レベル放射性廃棄物の浅地中処分場をデッセル自治体に設置することが決まっており、2008年4月からデッセル自治体において、地質調査を実施していた。 []

ベルギー放射性廃棄物・濃縮核分裂性物質管理機関(ONDRAF/NIRAS)は、9月23日付のプレスリリースにおいて、「高レベル放射性廃棄物及び長寿命・低中レベル放射性廃棄物の長期管理に関する国家廃棄物計画」(以下「国家廃棄物計画」という)及び関連文書を同日開催の理事会において承認し、連邦政府に提出したことを明らかにした。

ベルギーでは高レベル放射性廃棄物及び長寿命・低中レベル放射性廃棄物の長期管理に関する方針は定まっていない。ONDRAF/NIRASが作成した国家廃棄物計画は、連邦政府がそれらの廃棄物の長期管理に関する方針を決定する上での判断材料となる。この国家廃棄物計画においてONDRAF/NIRASは、国内の粘土層での地層処分を推奨するとの見解を示している。

プレスリリースによれば、ONDRAF/NIRASは、国家廃棄物計画の検討作業を2009年春から開始した。地層処分及び長期中間貯蔵を含む複数オプションについて、国内外の研究成果を踏まえて比較評価を行い、その結果を戦略的環境アセスメントレポート(以下「SEAレポート」)としてとりまとめるとともに、2010年6月に国家廃棄物計画案を公表。その後、戦略的環境アセス法(2006年に国内法制化)1 に基づき、9月までの3ヶ月間にわたり、市民へのコンサルテーションを実施した。市民から得られた意見等を考慮して国家廃棄物計画を最終化したとしている。

今後、連邦政府は、高レベル放射性廃棄物及び長寿命・低中レベル放射性廃棄物の長期管理に関する方針の決定に向けて検討を行う。連邦政府の決定がなされることによって、ONDRAF/NIRASが作成した国家廃棄物計画が効力を持つことになる。

ONDRAF/NIRASは、連邦政府の決定がなされた後から、処分地層や立地候補地域の選定、社会との協議プロセス・体制の確立、1つあるいは複数のサイトの選定、立地地域の関与、許認可手続き等からなる一連のプロセスを開始したい考えである。ただし、ONDRAF/NIRASは、このような放射性廃棄物管理政策を段階的に進めるための法的枠組みを新たに整備する必要性を指摘している。

【出典】


  1. 「計画及びプログラムの環境評価並びに公衆参加に関する2006年2月13日の法律」をさす。環境に影響を与える計画及びプログラムの環境評価に関するEUの戦略的環境アセスメント(SEA:Strategic Environmental Assessment)指令2001/42/ECを受けて、2006年にベルギーの国内法として制定された。同法では、計画及びプログラムの策定に際して、想定される複数のオプションについて技術面・経済面・環境面・倫理面から比較評価を行い、公衆参加のプロセスを経てオプション選定を行うことが規定されている。 []

ベルギーのモル自治体のモル放射性廃棄物協議グループ(MONA)は、2008年4月4日付のプレスリリースにおいて、ベルギー放射性廃棄物・濃縮核分裂性物質管理機関(ONDRAF/NIRAS)が、2008年の春から夏にかけて、デッセル自治体における短寿命・低中レベル放射性廃棄物の浅地中処分場の建設に向けた準備として、地質調査を実施することを公表した。調査は処分場予定地の周辺の広範囲の領域を対象としており、デッセル及びその周辺自治体で実施される。なお、ベルギーでは、短寿命・低中レベル放射性廃棄物の処分場をデッセル自治体に設置することが2006年6月に決定されており、ONDRAF/NIRAS、STORA(デッセル自治体の放射性廃棄物調査・協議グループ)及びMONAが統合プロジェクトを共同で推進することで2007年11月に合意している

プレスリリースによれば、今回の調査は、処分場建設に伴う地下環境への影響評価を行う上で必要となる、地質の構造、地下水流の動き、及び処分場施設の荷重に対する地耐力といった地盤の特性を明らかにすることを目的としている。

プレスリリースによると、今回の調査ではボーリング孔の掘削及び物理探査が実施される。ボーリング調査においては、10~200mの深さの35本のボーリング孔が掘削され、数年間にわたり地下水の計測やサンプルの採取が行われる。また、物理探査では150カ所で最大30mの深さを対象にして検層が行われるとしている。

【出典】

  • モル放射性廃棄物協議グループ(MONA)、2008年4月4日付のプレスリリース
    http://www.monavzw.be/nieuwsdetail/506/default.aspx?_vs=0_N&id=23

【2008年4月23日追記】

2008年4月11日付のSTORA(デッセル自治体の放射性廃棄物調査・協議グループ)のプレスリリースでは、ベルギー放射性廃棄物・濃縮核分裂性物質管理機関(ONDRAF/NIRAS)によるボーリング孔掘削などの調査が、4月11日の週に開始されたとしている。

【追記部出典】

  • STORA(デッセル自治体の放射性廃棄物調査・協議グループ)、2008年4月11日付のプレスリリース
    http://www.stora.org/webpage.asp?WebpageId=13

ベルギー放射性廃棄物・濃縮核分裂性物質管理機関(ONDRAF/NIRAS)は、2007年11月9日付けのプレスリリースにおいて、ONDRAF/NIRAS、デッセル及びモルの各自治体におけるパートナーシップである放射性廃棄物調査・協議グループ (STORA)、並びにモル放射性廃棄物協議グループ(MONA)が、短寿命・低中レベル放射性廃棄物の浅地中処分に関する統合プロジェクトを共同で推進していく意思表明書に署名したことを公表した。ベルギーでは2006年6月に浅地中処分場をアントワープ州デッセル自治体内に設置することが閣議決定されたが、政府はデッセルでの統合プロジェクトにモル自治体及びMONAが参加可能であるべきとの考えを示していた

同プレスリリースによると、今回署名された意思表明書は、統合プロジェクトの事前計画段階におけるONDRAF/NIRAS、STORA、MONA、関係自治体間での協力・協議の諸原則を確認するものとされている。今後の協力は以下の2つのレベルにおいて具体的に進められるとされている。

  • 行政レベル:ONDRAF-STORA-MONA合同ステアリンググループを介しての統合意思決定とプロジェクト運営を行う。デッセル自治体とモル自治体の首長が諮問機関的役割を担う。
  • 実務レベル:STORA及びMONAのワーキンググループを介して予備折衝、フォローアップ、研究調査、活動を行う。

また、統合プロジェクトのスケジュールについて、同プレスリリースでは以下のように示されている。

  • 2007~2008年:プロジェクトのコスト積算と資金調達方法を含む統合プロジェクトの細目の検討・提出
  • 2007~2011年:処分場の設計
  • 2012~2016年:処分場の建設
  • 2016年~   :処分場の操業

同プレスリリースによると、統合プロジェクトの実現を図るためのチームがデッセルに設置された。同チームにはONDRAF/NIRAS、地元企業の代表、設計事務所の専門家も参加している。また、統合プロジェクトは相互に関連する以下についてのサブプロジェクトにより構成されるとしている。

  • コミュニケーションセンター
  • 資金確保
  • 地域振興基金
  • 空間利用の可能性
  • 処分場概念(安全性、許認可、モニタリング、緊急時計画を含む)
  • 原子力に関する知識及び雇用の維持
  • 参加の維持

【出典】

  • ベルギー放射性廃棄物・濃縮核分裂性物質管理機関(ONDRAF/NIRAS)、2007年11月9日付けプレスリリースhttp://www.niras.be/francais/PDF/20071109_CP_CatA-intentieverklaring.pdf
  • ベルギー放射性廃棄物・濃縮核分裂性物質管理機関(ONDRAF/NIRAS)、2007年11月9日付けプレス資料http://www.niras.be/francais/PDF/20071109_DosPres_CatA-Intentieverklaring.pdf

ベルギーの放射性廃棄物管理の実施主体であるベルギー放射性廃棄物・濃縮核分裂性物質管理機関(ONDRAF/NIRAS)は、2006年6月23日付けのプレスリリースにおいて、短寿命・低中レベル放射性廃棄物の浅地中処分場のデッセル自治体内における設置が閣議で決定されたことを公表した。

同プレスリリースでは、2006月5月に、ONDRAF/NIRASは短寿命・低中レベル放射性廃棄物の処分プログラムの継続に関して、政府の決定に必要なすべての要素及び知見をまとめた最終報告書を政府に提出したとしている。ONDRAF/NIRASは、この報告書の中で、デッセル自治体は、施設設置に関する条件が満たされれば、浅地中処分場または地層処分場の受け入れを検討したいとの意思を示しており、モル自治体も、同様の意思表示を行っているとしている。なお、デッセル及びモル自治体におけるパートナーシップであるデッセル自治体の低レベル放射性廃棄物調査・協議グループ(STOLA-Dessel)、モル自治体のモル放射性廃棄物協議グループ(MONA)は、それぞれの自治体に最終報告書を提出して承認を受けていた

同プレスリリースによると、今回の閣議決定は、デッセル自治体における浅地中処分に関する統合プロジェクトの新たな段階として、具体的設計を進めることを可能にするものであるとしている。また、参加プロセスの継続及び両パートナーシップが中心的な役割を果たすことが重要であると述べられている。同プレスリリースでは、デッセル及びモルのいずれのパートナーシップ及び自治体も、たとえ二つの自治体の内の一つで統合プロジェクトが進められることが決定された場合でも、もう一方の自治体及びそのパートナーシップはその後の意思決定プロセスに参加可能であるべきとの考えを示しているとしている。また、利害関係者を平等に扱うために、この新たな段階に向けた適切な参加・関与モデルが構築されると述べられている。同プレスリリースでは、ONDRAF/NIRASは、閣議決定の正確な内容が知らされ次第、決定内容を実施するために、すべての関係者と共にこの次の段階への展開を開始するとしている。この設計段階は、必要なすべての詳細調査を実施するものであり、すべての関係者の権利及び義務に基づく合意及び建設・操業許可の取得に繋がるものでなくてはならないとしている。

【出典】

  • ベルギー放射性廃棄物・濃縮核分裂性物質管理機関(ONDRAF/NIRAS)の2006年6月23日付プレスリリース、http://www.nirond.be/francais/PDF/20060623%20CP%20CatA%20-%20decision%20conseil%20ministres.pdf

ベルギーの放射性廃棄物管理の実施主体であるベルギー放射性廃棄物・濃縮核分裂性物質管理機関(ONDRAF/NIRAS)は、ウェブサイトにおいて、短寿命・低中レベル放射性廃棄物処分場のサイト選定に関して、2005年5月30日時点における進捗状況を公表した。ONDRAF/NIRASは、デッセル自治体との低レベル放射性廃棄物調査・協議グループ(STOLA-Dessel)、モル自治体とのモル放射性廃棄物協議グループ(MONA)、フルール自治体及びファルシネ自治体とのフルール・ファルシネ地域パートナーシップ(PaLoFF)の形で、地域とパートナーシップを結んで処分場のサイト選定を進めている。今回公表された進捗状況では、STOLA-Dessel、MONA、PaLoFFによる処分場の受け入れについての最終報告書の状況やONDRAF/NIRASの対応状況などが報告されている。

デッセル自治体の低レベル放射性廃棄物調査・協議グループ(STOLA-Dessel)は、2004年11月に最終報告書をデッセル議会に提出していたが、同議会は2005年1月27日に最終報告書を承認した。ONDRAF/NIRASは、2005年5月25日に、STOLA-Desselによる最終報告書及びデッセル自治体の承認決定を踏まえて、以下の文書から構成されるSTOLA-Dessel統合プロジェクト文書を経済・エネルギー・通商・科学政策大臣に提出した。

  • STOLA-Desselによる最終報告書
  • デッセル自治体の承認決定
  • ONDRAF/NIRASによる、STOLA-Desselにおける最終処分場検討の統合プロジェクト報告書

このONDRAF/NIRASの報告書では、STOLA-Desselによって検討された最終処分場に関する総合プロジェクトが、特に安全性および実現可能性の面での要件に関する1998年の閣議決定で規定された条件に適合していること、プロジェクトが地元に根ざしたものとなるために必要な全ての関係者と協議する方法を開発すべきとした政府の要請を受けてONDRAF/NIRASが採用した参加プロセスが適切に機能していることが確認されている。

モル自治体のモル放射性廃棄物協議グループ(MONA)は、2005年1月27日に最終報告書をモル議会に提出していたが、同議会は2005年4月25日にMONAの最終報告書を承認した。ONDRAF/NIRASは、2005年6月に、MONAの最終報告書を経済・エネルギー・通商・科学政策大臣に提出するか否かについて決定する予定である。

フルール自治体及びファルシネ自治体とのフルール・ファルシネ地域パートナーシップ(PaLoFF)は、2005年の上半期に最終報告書を提出する見込みであったが、最終報告書の提出は2005年秋になり、両議会による承認時期は2005年末になる予定であるとされている。

ONDRAF/NIRASが2005年1月現在の状況をまとめ、今後の処分場サイト選定プロセスを進める上での大枠を示した報告書もウェブサイト上で公表されている。ONDRAF/NIRASは今後数ヶ月のうちに、パートナーシップを結んだ自治体に関する統合プロジェクト文書を連邦政府に提出する予定となっている。ONDRAF/NIRASは、複数の自治体が処分場受け入れに前向きな声明を出した場合、処分サイトの選定はONDRAF/NIRASを含むさまざまな関係者(廃棄物発生者、連邦当局、自治体当局など)の間で行われる協議によって決定されることになるとしている。

【出典】

  • ベルギー放射性廃棄物・濃縮核分裂性物質管理機関(ONDRAF/NIRAS)のウェブサイト、http://www.nirond.be/francais/1_index_fr.html

【2005年7月20日追記】

ONDRAF/NIRASはウェブサイトにおいて、2005年7月8日時点における進捗状況1)を公表し、MONAによる最終報告書およびモル自治体の承認決定を踏まえて、以下の文書から構成されるMONA統合プロジェクト文書を経済・エネルギー・通商・科学政策大臣に提出するとしている。

  • MONAによる最終報告書
  • モル自治体の承認決定
  • ONDRAF/NIRASによる、MONAにおける最終処分場検討の統合プロジェクト報告書

このONDRAF/NIRASの報告書では、MONAによって検討された最終処分場に関する総合プロジェクトが、特に安全性および実現可能性の面での要件に関する1998年の閣議決定で規定された条件に適合していること、プロジェクトが地元に根ざしたものとなるために必要な全ての関係者と協議する方法を開発すべきとした政府の要請を受けてONDRAF/NIRASが採用した参加プロセスが適切に機能していることが確認されている。

また、上記の速報では、ONDRAF/NIRASは2005年4月29日にSTOLA-Dessel統合プロジェクト文書を経済・エネルギー・通商・科学政策大臣に提出したとしていたが、今回公表された進捗状況1)の内容から、提出日が2005年5月25日であったことが判明したため、本文を修正している。

【注1】
ONDRAF/NIRASは、「カテゴリーA放射性廃棄物の最終処分:2005年7月8日現在の状況」(Dépôt final des déchets de catégorie A: point de la situation au 8 juillet 2005、 http://www.nirond.be/francais/1_index_fr.html)という件名で、進捗状況を公開している。ベルギーでは、 放射性廃棄物はカテゴリーA、B、Cの3つに分類されており、カテゴリーAは短寿命・低中レベル放射性廃棄物を意味する。なお、ベルギーにおいては、短寿命・低中レベル放射性廃棄物(カテゴリーA)は、単に「短寿命・低レベル放射性廃棄物」と呼称されることがあるが、本ウェブサイトでは短寿命・低中レベル放射性廃棄物として統一している。

【2006年1月27日追記】

ONDRAF/NRASはウェブサイトにおいて、PaLoFFの最終報告書が、2005年12月21日、同パートナーシップの理事会にて承認され、フルール自治体及びファルシネ自治体に提出されたことを公表した。同報告書に対する両自治体議会による決定は2006年初めに下されることも示されている。

また、2005年4月、デッセル自治体において、STOLA-Desselに替わってデッセル放射性廃棄物研究・協議機関(STORA)が設立されたことが、STORAの機関誌において公表されている。このSTORAは、低中レベル放射性廃棄物のみではなく、デッセルにおける全ての放射性廃棄物に関連する活動を行う組織と位置づけられ、全ての放射性廃棄物に関する市民への情報提供や、それらの放射性廃棄物管理に関する決定事項の遵守について政府を監視するなどの活動を行うこととなった。
・デッセル放射性廃棄物研究・協議機関(STORA)機関誌、STORA-Magazine、2005年6月

【2006年2月24日追記】

PaLoFFはウェブサイトにおいて、2006年2月23日、PaLoFFが提出していた処分プロジェクト案に対して、フルール自治体が反対の決議を下したことを公表した。
・PaLoFFウェブサイト、http://www.paloff.be/news_fiche.php?id=29

【2006年4月5日追記】

ONDRA/NIRASはウェブサイトにおいて、PaLoFFが提出していた処分プロジェクト案に対するフルール自治体による反対決議と、それを受けてファルシネ自治体が態度を明確にすることを控えるとの決定により、両自治体による処分プロジェクトへの参加が終了したと公表した。ONDRAF/NIRASは、情報提供を目的として、両自治体の決定及び関係報告書を担当大臣に提出するとしている。
・ONDRAF/NIRASウェブサイト、http://www.nirond.be/francais/pallof.html

2005年1月27日、ベルギーの放射性廃棄物管理の実施主体であるベルギー放射性廃棄物・濃縮核分裂性物質管理機関(ONDRAF/NIRAS)は、ウェブサイト上で、ONDRAF/NIRASによって設立された地域とのパートナーシップの内の一つであるモル自治体のモル放射性廃棄物協議グループ(MONA)が、最終報告書を地元自治体議会に提出したことを公表した。また、同ウェブサイト上で公表されたONDRAF/NIRAS、モル自治体、MONAの共同プレスリリースによると、最終報告書には、「MONAが提示した全ての条件が満たされることを前提として、モルにおいてベルギーの短寿命・低中レベル放射性廃棄物を処分することは可能である。」という勧告が含まれているとのことである。さらに、ONDRAF/NIRASは同ウェブサイトにおいて、このプレスリリースとともに、短寿命・低中レベル放射性廃棄物管理に関するプレス資料も公表している。

この共同プレスリリースによると、MONAは、処分の実現可能性と実現のための条件について、関心を持っている地元住民とともに検討を行うため、2000年2月にONDRAF/NIRASとモル自治体によって設立され、政党および社会・文化・経済団体の代表者、環境団体、地元住民で構成されるワーキンググループによって、専門家の支援を受けながら、あらゆる重要な角度から検討を行ってきたとされている。また、MONAは、浅地中処分概念と深地層処分概念を開発しており、モルでの処分を可能にするためのさまざまな条件を提示している。この条件としては、最も重要とされている安全性の他に、原子力についての知見が地域に維持されていくこと、原子力災害対応計画が改良されること、恒久的な周辺環境における放射能モニタリングが実施されることなどが挙げられている。さらに、MONAを通じた地域社会の処分プロジェクトへの参加が維持されることやプロジェクトが地元にとって明らかに付加価値があるものであることも条件とされている。

今後は、モル自治体議会がMONAの最終報告書で提示された条件を評価し、モル自治体として処分場を受け入れる準備があるのか、また受け入れのための条件は何かについての決定をすることになると、今回のプレスリリースでは示されている。

また、ONDRAF/NIRASのプレス資料によると、1998年1月に、政府が短寿命・低中レベル放射性廃棄物の処分に関する解決策を見出すことを決定し、ONDRAF/NIRASはこれを受け、研究開発を行う一方、処分プロジェクトに興味を示した地域との間でパートナーシップを結び、3つの地域で非営利団体を設立するに至ったとされている。そのうちデッセル自治体の低レベル放射性廃棄物調査・協議グループ(STOLA-Dessel)については、既に最終報告書を地元自治体議会に提出している。残るフルール自治体とファルシネ自治体のパートナーシップ(PALOFF)も2005年の上半期に最終報告書を提出すると見込まれている。

同プレス資料によると、各自治体が受け入れを表明した後、処分サイトについての次の意思決定段階では、あらゆるステークホルダーとともに、処分実施のための条件が、具体的に討議されるとのことである。最終的には政府が、技術的な処分概念、処分プロジェクトの社会との融和、立地、資金確保についての決定を行うことも示されている。また、処分場の操業開始は早くても2015年から2020年の間で、操業期間は約30年、閉鎖後は2,3百年間のモニタリングが行われるとされている。

【出典】

  • 放射性廃棄物・濃縮核分裂性物質管理機関(ONDRAF/NIRAS)のウェブサイト、http://www.nirond.be/engels/1_index_eng.html、2005年1月
  • 放射性廃棄物・濃縮核分裂性物質管理機関(ONDRAF/NIRAS)、モル自治体、モル放射性廃棄物協議グループ(MONA)、2005年1月27日付共同プレスリリース、 http://www.nirond.be/engels/PDF/PR%20270105%20-%20Disposal%20in%20Mol.pdf
  • 放射性廃棄物・濃縮核分裂性物質管理機関(ONDRAF/NIRAS)のプレス資料、 http://www.nirond.be/engels/PDF/Press%20file%2027%2001%2005.pdf

【参考】(2005年2月4日追記)
MONAの最終報告書は以下のMONAのウェブサイトにて公表されている。
http://www.monavzw.be/rapporten.htm

ベルギーの放射性廃棄物管理の実施主体であるベルギー放射性廃棄物・濃縮核分裂性物質管理機関(ONDRAF/NIRAS)は、2004年11月5日付のニュースリリースで、ONDRAF/NIRASによって設立された地域とのパートナーシップの内の一つであるデッセル自治体の低レベル放射性廃棄物調査・協議グループ(STOLA-Dessel)が、最終報告書を地元自治体議会に提出したことを公表した。ニュースリリースによると、デッセルの住民は、報告書の提出により、ベルギーの短寿命・低中レベル放射性廃棄物の長期管理のための持続可能な方策を提案する用意があることを示しているとしている。

ベルギーでは、短寿命・低中レベル放射性廃棄物は、現在、中間貯蔵施設の立地するデッセル自治体で貯蔵されている1。1998年1月、ベルギー政府は、ONDRAF/NIRASに対して、この短寿命・低中レベル放射性廃棄物の処分に関する恒久的、段階的、可逆的な解決策を見つけることを委託した。これを受け、ONDRAF/NIRASは、原子力施設のある自治体の一つであるデッセル自治体との間に、大学等の協力の下、1999年7月に地域パートナーシップを結び、同年9月に協議のための母体として非営利団体であるSTOLA-Desselを設立していた。STOLA-Desselは、技術的および社会的な問題を統合した処分プロジェクトを開発することを最終目的としており、立ち上げ段階、研究段階、開発段階および決定段階の四段階で進められてきた。このパートナーシップには76人の地元住民の参加もあり、約4年半の議論の末、2004年11月5日にSTOLA-Desselの最終報告書が地元自治体へ提出された。

この報告書では、放射性廃棄物はいつかは処分する必要があり、この問題は単に技術的な問題だけでなく、社会的な問題でもあり、また、経済的な基準でのみ決定がなされるものであってはならず、将来が短期的な利益で危うくされることがあってはならないとしている。更に、以下の条件が満たされる場合には、デッセル住民は、この放射性廃棄物の処分場を受け入れる用意があるとしている。

  • 安全が確保され、環境・健康へのフォローアップ、技術面での進展を継続すること。
  • STOLAによって開発された浅地中または深地層処分場概念オプションによること。
  • このSTOLAが目的を果たして終了した後も、地域社会が参加でき、コミュニケーションを図ることが出来る恒久的なフォーラムが設立されること。
  • デッセル持続性基金の設立、環境計画への参加など、地域社会にプラスがあること。
  • 処分の最終段階まで、放射性廃棄物管理に対する透明性の確保、原子力に関する中核的拠点としての機能維持および雇用確保などが確約されること。

今後、デッセルの地域住民代表は、処分サイトに関係する企業、自治体の上位にある監督機関との間で、今回の報告書で提示された提案や条件等に関する交渉を行い、住民の大多数の支持のもと、法的拘束力のある合意に達する必要がある。また、この問題の管轄は地元当局にあるが、STOLAは、政府の決定が出るまで、処分プロジェクトの進捗を監視し、状況を地域住民へ公表し続ける機関の設立を要求するとしている。

今回、STOLA-Desselが開発した技術的および社会的な問題を統合した処分プロジェクトは、STOLA-Desselの総会で承認された後、地元のデッセル自治体へと委ねられたものである。これを受けてデッセル議会は、デッセル議会として、処分プロジェクトを継続するか否かを検討した上で、ONDRAF/NIRASおよび連邦政府に対して勧告を行うこととなっている。

STOLA-Desselによる浅地中処分概念図
(STOLA-Dessel最終報告書より引用)

STOLA-Desselによる深地層処分概念図
(STOLA-Dessel最終報告書より引用)

【出典】

  • 放射性廃棄物・濃縮核分裂性物質管理機関(ONDRAF/NIRAS) 2004年11月5日付ニュースリリース
    http://www.niras.be/engels/1_index_eng.html
  • Does it belong in Dessel? An integrated disposal project with technical and social implications. STOLA-Dessel 2004年11月(STOLA-Dessel最終報告書)
  • 放射性廃棄物等安全条約に基づくベルギー国別報告書(第1回) First meeting of the Contracting Parties to the Joint Convention on the Safety of Spent Fuel Management and the Safety of Radioactive Waste Management; November, 2003

  1. ベルギーにおける放射性廃棄物はONDRAF/NIRASによって管理されており、デッセル自治体の中間貯蔵施設はONDRAF/NIRASの子会社であるベルゴプロセス社によって操業されている。 []