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《フィンランド》ポシヴァ社がONKALOの建設状況、原子炉新設計画に対応するための最終処分のEIA手続を開始することを公表

フィンランドにおける高レベル放射性廃棄物(使用済燃料)処分の実施主体であるポシヴァ社は、2008年1月8日付のプレスリリースにおいて、同社がオルキルオトで2004年6月から行っている地下特性調査施設(ONKALO)建設の進捗状況と最終処分に関する環境影響評価(EIA)の更新に関する情報を公開した。

プレスリリースによると、ONKALOでは、地表から地下に至るアクセス坑道の掘削距離が約2.6km、深度が約240mに達するとともに、換気と昇降用の立坑も地下180mまで掘削されている。ポシヴァ社は、ONKALOの建設が計画通りに進行しており、2009年には使用済燃料が処分される約400mの深度に到達できる見込みであると述べている。

なお、ONKALOは2010年に完成予定であり、完成時には長さ5.5kmのアクセス坑道(スパイラル坑道)、換気立坑、深度420mと520mの地下特性調査エリアから構成される

同プレスリリースによると、ポシヴァ社は、アクセス坑道の掘削が300mの深さに到達した段階で、坑道内から研究用のボーリング孔を掘削する予定であり、最終処分深度の地下に関する研究データの収集は2008年中に開始できる見込みであるとしている。

また、ポシヴァ社は、同プレスリリースにおいて、最終処分に関する環境影響評価(EIA)手続の更新を2008年初頭から開始することを公表した。同社が1999年に最終処分場に関する原則決定(詳細は こちら)申請に向けたEIAを実施した際は、使用済燃料の最終処分量を最大9,000トン(ウラン換算)としていた。同プレスリリースによると、現在、テオリスーデン・ヴォイマ社(TVO)とフォルツム・パワー・アンド・ヒート社(FPHO)がそれぞれ実施している原子炉新設に関するEIA手続に基づくと、処分することになる使用済燃料の総量は約12,000トン(ウラン換算)に増加する見込みである。このため、最終処分に関するEIAを更新することが必要となった。

【出典】

  • ポシヴァ社プレスリリース(2008.1.8)
  • テオリスーデン・ヴォイマ社(TVO)プレスリリース(2007.5.31)http://www.tvo.fi/978.htm
  • フォルツム・パワー・アンド・ヒート社(FPHO)プレスリリース(2007.6.26)
    http://www.fortum.com/news_section_item.asp?path=14022;14024;14026;25730;551;40169

(post by 原環センター , last modified: 2023-10-10 )