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§ 2016年7月28日 発行 海外情報ニュースフラッシュ

カナダの核燃料廃棄物管理機関(NWMO)が2017‐2021年の実施計画案への意見募集を開始

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カナダの使用済燃料処分の実施主体である核燃料廃棄物管理機関(NWMO)は、「適応性のある段階的管理」(APM詳細はこちら)の実施に関して、2017年~2021年の5年間における実施計画案を公表し、2016年10月31日までの期限で意見募集を開始した。NWMOは2008年以降毎年、向こう5年間の行動計画をまとめた実施計画案を事前に公表し、幅広く国民から意見を聞く機会を設けている。最終版の実施計画書は、2017年3月に公表する予定である。

サイト選定プロセスの参照スケジュールの提示

サイト選定プロセスに参加している9自治体

サイト選定プロセスに参加している9自治体(出典:NWMO、2017-2021年実施計画書案)

NWMOは今回意見募集を行っている実施計画案において、使用済燃料処分場のサイト選定プロセスのリファレンスとなるスケジュールを示している。カナダでは現在、サイト選定プロセス第3段階にあたる“使用済燃料処分場の潜在的な適合性の予備的評価”が進められている。NWMOは、机上調査を行う前期(第3段階第1フェーズ)と、現地調査を行う後期(第3段階第2フェーズ)とに分けており、サイト選定プロセスの第3段階第1フェーズが完了した21自治体のうち、9つの自治体が第3段階第2フェーズに進んでいる。NWMOは、これまでのサイト選定プロセスの進行状況に基づいて、第3段階第2フェーズを2022年までに完了できるとの見通しを明らかにした。第3段階第2フェーズの途中段階でも、現地調査等から得られた情報に基づいて、適性が低いと思われる地域を除外していくが、2023年にはNWMOが1カ所の好ましいサイトを選定する準備が調うとしている。この好ましいサイトの所在自治体がサイト選定プロセス第4段階に進むことを望む場合、NWMOが詳細なサイト調査を実施するほか、サイト調査をサポートする専門技術センターの建設が行われる。また、NWMOは将来の作業計画を立案するための前提条件として、処分場の操業開始を2040~45年と仮定していることを明らかにした。

NWMOは2010年に策定したサイト選定プロセス(下記《参考》コラムを参照)において、各段階で実施する調査の期限やスケジュールを意図的に設定せず、サイト選定プロセスに参加する自治体がプロセス自体に関与し、使用済燃料処分場プロジェクトの安全性と地元の福祉への貢献を確認するために必要な時間を確保する姿勢を明確にし、堅持してきた。NWMOは今回の実施計画案において、サイト選定プロセスに参加する自治体や関係組織がサイト選定プロセスの今後の進行見通しを必要としているとの理解から、NWMOが現在までに得た情報に基づく最良のリファレンスとなるスケジュールを提示すると説明している。

2017年から5年間の主要マイルストーン

NWMOは、今回公表した2017年~2021年の実施計画案において、期間中の主要なマイルストーンとして以下の点を示している。

  • 安全性の評価のための予備的な現地調査と技術的評価の実施、及び対象地域の絞り込みに向けた強固なパートナーシップの構築
  • 詳細サイト特性調査の対象となる好ましいサイトの特定に向けた予備的な現地調査と評価の実施、及び強固なパートナーシップの構築
  • これらの活動を、先住民族などを含む関係自治体と協力して実施することによる、パートナーシップを構築してプロジェクトを実施するための基礎固め
  • NWMOの試験施設における使用済燃料コンテナ及び輸送用コンテナの試作品の設計と製造
  • 処分環境で発生しうる微生物学的プロセスの統合的評価の完了
  • サイト選定プロセスに関与している自治体との議論を通じた、選定されたサイトに設置される専門技術センター(Centre of Expertise)の設計計画の推進
  • サイト選定プロセスに関与している自治体との協力による、地元雇用の機会の創出と、「適応性のある段階的管理(APM)」による処分場の建設と操業に関連する将来の雇用のために必要な能力・技能の形成の機会の創出
  • コンテナの設計と試験、及び計画の枠組みの開発に関する情報の提供による公衆の関与を通じた、輸送計画の策定
  • 現在、使用済燃料が貯蔵されている施設からの使用済燃料の輸送計画の立案における廃棄物所有者との協力

《参考》カナダにおける核燃料廃棄物処分場のサイト選定プロセス

カナダにおける核燃料廃棄物処分場のサイト選定プロセス

【参考出典】『連携して進む:カナダの使用済燃料の地層処分場選定プロセス』(NWMO, 2010年)

【出典】

 

【2017年4月3日追記】

カナダの使用済燃料処分の実施主体である核燃料廃棄物管理機関(NWMO)は、「適応性のある段階的管理」(APM詳細はこちら)の実施に関して、今後5年間の行動計画をまとめた実施計画書の最終版を公表した。本最終版では、2016年7月の実施計画書案で示されていた主要マイルストーンに変更はない。なお、これと併せて、2014年から2016年までの事業内容等を取りまとめた報告書(以下「3年次報告書」という。)も公表している1

今回公表された実施計画書においてNWMOは、早ければ2023年としている1カ所の好ましいサイトの選定に向けて、当該サイトに設置される専門技術センター(Centre of Expertise)の設計計画の立案などの取組について、サイト選定プロセスに関与している自治体との議論を通じて進めていく意向を示している。

【出典】


  1. 3年次報告書の作成については、核燃料廃棄物法第18条で規定されており、同条では3年次報告書において、今後5年間のAPMの実施に向けた計画を記載すべきことが規定されている。 []

(post by sahara.satoshi , last modified: 2017-04-03 )