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《韓国》中低レベル放射性廃棄物処分場及び使用済燃料中間貯蔵施設などの立地候補地が決定される

2003年7月24日、韓国における中低レベル放射性廃棄物の管理に責任を有する産業資源省(MOCIE)と処分の実施主体である韓国水力原子力株式会社(KHNP)は中低レベル放射性廃棄物処分場、使用済燃料中間貯蔵施設、及びその関連施設(研究支援施設、広報及び住民のための施設、環境施設)の立地候補地として、西海岸沿いのプアン(扶安)郡にある蝟島(ウィド)を選定した。(場所については下図参照)

MOCIEとKHNPは2003年2月4日に4カ所の立地候補地を選定する一方で、候補地に選ばれた4ヶ所以外の地域で2003年中に自主的誘致申請がある場合、当該地域を優先的にサイト選定の過程に入れ、推進することを明らかにしていた。その後MOCIEは2003年5月1日付のプレスリリースで自主的誘致申請の期限を2003年7月15日迄とすることを公表していた。

最終的にこの期限までに申請を行った地方自治体はプアン郡(7月14日付で申請)のみであった。これを受けて、政府・学術経験者・研究者・社会団体で構成されるサイト選定委員会が評価調査等を行った結果、同郡ウィドのみを立地候補地として選定するに至った。今後の事業計画は以下のとおりである。なお、処分方式については今後のサイト調査結果をもって決定されることになっている。

2004年7月末までに、ウィドにおける精密地質調査・事前環境検討などを実施した後、ウィドを電源開発特例法による電源開発事業予定区域として指定・告示し、サイトの特性調査及び環境影響評価を実施

  • 2006年9月までに、土地買収、各種許認可の取得および詳細設計を実施
  • 2006年10月からは中低レベル放射性廃棄物管理施設の建設に着工
  • 2008年12月に中低レベル放射性廃棄物管理施設を竣工
  • 2016年12月に使用済燃料の中間貯蔵施設を竣工

ウィドの住民の大部分は今回のサイト誘致に賛成している。ウィドの面積は14.14km2で、現在672世帯1,468名の住民が住んでいる。陸地である格浦(キョッポ)港との距離は14.4kmとなっている。

韓国の処分場立地候補地地図
外務省ウェブサイト(http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/korea/index.html)より作成

【出典】

  • 韓国水力原子力株式会社ウェブサイト、http://www.khnp.co.kr/、2003年8月
  • 韓国環境技術院ウェブサイト、http://www.knetec.com/、2003年8月
  • 産業資源部プレスリリース、2003年5月1日、7月14日、15日、24日

(post by 原環センター , last modified: 2023-10-10 )