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《フランス》放射性廃棄物管理機関(ANDRA)が国家放射性廃棄物インベントリレポートの2015年版を公表

フランスの放射性廃棄物管理機関(ANDRA)は、2015年7月1日に、国家放射性廃棄物インベントリレポートの2015年版を公表した。ANDRAは2006年の放射性廃棄物等管理計画法の規定に基づいて、3年毎にインベントリレポートを改訂しており、前回のレポート改訂は2012年に行われていた

今回取りまとめられた国家放射性廃棄物インベントリレポートは、次の3つのレポートで構成されており、ANDRAのホームページからダウンロードできる。

  • 総論レポート
  • 廃棄物分類別インベントリ(廃棄物の特性分類別のインベントリ情報を整理)
  • 地域別インベントリ(地域別のインベントリ情報を整理)

※現在公開されているものは、いずれもフランス語版のみ。

総論レポートによれば、2013年末時点でフランス国内に存在する放射性廃棄物の総量は約146万m3であり、2010年末時点のインベントリを整理した3年前のレポートから14万m3増加している。ANDRAは前回のレポートからの廃棄物量の変化について、発電、調査研究、産業・医療分野などでの通常の廃棄物の発生に加えて、次のような要因を挙げている。

  • 廃止措置中のブレニリス原子力発電所(モンダレー発電所のガス冷却重水炉)からの使用済燃料の再処理の決定に伴う、高レベル放射性廃棄物の減少(以前はこの使用済燃料を高レベル放射性廃棄物として計上していた)。
  • ビチューメン(アスファルト)固化を予定していた一部の長寿命中レベル放射性廃棄物の処理方法の変更に伴う廃棄物量の増加。
  • モナザイト(トリウム等の原料となる鉱物)の加工によって発生するラジウム含有廃棄物の処理方法の変更に伴う長寿命低レベル放射性廃棄物量の増加。
  • 長寿命中レベル放射性廃棄物の一部が、長寿命低レベル放射性廃棄物に分類変更されたことに伴う長寿命低レベル放射性廃棄物量の増加。

 

【出典】

(post by eto.jiro , last modified: 2023-10-11 )