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§ 2014年12月22日 発行 海外情報ニュースフラッシュ

スウェーデンSKB社が短寿命低中レベル放射性廃棄物処分場の拡張を申請

スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)は、2014年12月19日付けのプレスリリースにおいて、短寿命低中レベル放射性廃棄物処分場(SFR)の拡張に関して、環境法典に基づく申請書を土地・環境裁判所に、原子力活動法に基づく申請書を放射線安全機関(SSM)に提出したことを公表した。SKB社が操業するSFRは、ストックホルムの北120kmのエストハンマル自治体フォルスマルクにあり、原子力発電所の運転廃棄物を1988年から受け入れ、処分している。SKB社は、原子力発電所の運転期間の延長への対応のほか、原子力発電所の廃止措置が今後本格的に開始されることを踏まえ、既存部分との合計で約171,000m3の処分容量を確保する計画である。

SFRの拡張計画(SKB社提供)

SFRの拡張計画(SKB社提供)

SFRは、バルト海の浅い海岸部(水深は約5m)の約60m以深の岩盤内に設置されており、1つのサイロと4つの処分坑道で構成されている(図の右側の灰色部分)。当初約63,000m3の低中レベル放射性廃棄物を処分できるように建設され、1988年から原子力発電所の運転に伴って発生する廃樹脂、雑固体などの短寿命運転廃棄物と呼ばれる放射性廃棄物を処分しているほか、医療、研究、産業で発生した放射性廃棄物も受け入れて処分している。

今回の拡張では地下約120mに6つの処分坑道、108,000m3を増設(図の左側の青色部分)することにより、既存部分との合計で約171,000m3の処分容量となる。拡張部分は、主として廃止措置廃棄物の処分用区画であるが、運転廃棄物の一部も処分される。また、SFRの既存部分でも、廃止措置廃棄物の一部が処分される。また、原子炉の炉心を収める圧力容器(RPV)を処分区画に運搬できるように、大断面のアクセス坑道が新たに建設される。SKB社は、SFRの拡張部分の建設を2017年から開始し、2023年から廃棄物の受け入れを実施する計画である。

なお、SFRが立地するエストハンマル自治体フォルスマルクでは、SKB社が使用済燃料処分場を立地・建設する計画であり、SKB社が2011年3月に提出した環境法典に基づく申請書と原子力活動法に基づく申請書がそれぞれ土地・環境裁判所、放射線安全機関(SSM)において審査が行われている。このうち、SSMによる安全審査については、2015年にSSMが政府へ審査意見を提出する予定である

【出典】

 

【2016年7月6日追記】

スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)は、2016年7月4日付けのプレスリリースにおいて、短寿命低中レベル放射性廃棄物処分場(SFR)の拡張に関して、環境法典及び原子力活動法のそれぞれに基づく審査の過程で放射線安全機関(SSM)等から提出された意見に対応するために、許可申請書の補足書を提出したことを公表した。SSM等はSKB社に対して、SFRの拡張が環境に及ぼす影響の明確化や追加説明を要求していた。SSM及び土地・環境裁判所で進行中の審査はあと数年を要する見通しであり、それらの結果が示された後で、地元エストハンマル自治体がSFR拡張プロジェクトの受け入れ是非を判断し、地元の受け入れ意思を確認した上で政府決定として許可が発給されることになる。SFRの拡張部分の建設には許可発給を受けてから約6年間を要する見込みである。

なお、エストハンマル自治体のフォルスマルクでは、SKB社が使用済燃料処分場を立地・建設する計画であり、SSMによる安全審査が大詰めを迎えている。SKB社が2011年3月に行った処分場の立地・建設許可申請について、SSMは2016年6月29日に土地・環境裁判所に対して意見書を提出している。今後、SSM及び土地・環境裁判所はそれぞれ、SKB社による申請を認めるか否かに関する意見書を政府に提出することとなっており、政府決定の前には使用済燃料処分場の立地・建設に関するエストハンマル自治体の受け入れ意思の確認が行われる。SSMは政府への意見書を2017年に提出する予定である

【出典】

(post by sahara.satoshi , last modified: 2016-07-07 )