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《米国》NRCの原子力安全・許認可委員会(ASLB)がユッカマウンテン 処分場の許認可審査手続きの一時的な停止を決定

2010年2月16日、米国の原子力規制委員会(NRC)の原子力安全・許認可委員会(ASLB)は、ユッカマウンテン処分場の許認可申請の審査手続きをエネルギー省(DOE)が予定している許認可申請取り下げへの対応が決まるまで一時的に停止する決定を下した。

2010年2月1日に公表された2011会計年度の大統領の予算教書において、ユッカマウンテン処分場開発の関連予算がゼロとされたことを受け、DOEは、同日、NRCに対して、ユッカマウンテン処分場の許認可申請を30日以内に取り下げる意向を示すとともに、DOEが予定している許認可申請取り下げへのNRCの対応が決定するまで、許認可申請の審査手続きを一時的に停止するよう求めていたものである

今回のASLBの決定文書では、DOEによる許認可審査の一時停止申請に対して、許認可申請のヒアリングに参加している当事者及び関連する政府機関からの反対意見は提出されず、ほとんど全てのヒアリング参加当事者がDOEの一時停止申請を支持したとしている。そのため、不要な出費を避けるため、DOEが予定している許認可申請取り下げへの対応が決定するまで審査手続きを一時的に停止する決定に至ったことが示されている。

連邦議会上院の実質トップであるリード議員(民主党、ネバダ州選出)は、2010年2月16日のプレスリリースにおいて、審査手続きを一時的に停止する今回のASLBの決定は、ユッカマウンテン処分場の許認可申請の取り下げに向けた重要な一歩であるとしている。また、この決定は、ユッカマウンテンが放射性廃棄物処分のオプションでないとするオバマ政権の立場を示す更なる証拠であるとのコメントを発表している。

【出典】

(post by inagaki.yusuke , last modified: 2023-10-11 )