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§ 2014年6月17日 発行 海外情報ニュースフラッシュ

フランスで国家評価委員会(CNE)が第8回評価報告書を公表

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フランスにおいて放射性廃棄物等の管理計画に関する研究・調査の進捗状況を評価する国家評価委員会(CNE)は、第8回評価報告書を2014年6月10日にてCNEウェブサイトで公表し、地層処分プロジェクト及び可逆性のある地層処分に対する見解を表明した。

2006年放射性廃棄物等管理計画法の規定に基づいて、CNEは放射性廃棄物等管理計画に関する取組や研究・調査等の進捗状況について毎年評価を行い、評価結果を取りまとめた評価報告書を議会に提出することになっている。CNEは2007年6月に第1回評価報告書を取りまとめて以降、毎年報告書を取りまとめており、今回の報告は第8回目となる。

CNEは、地層処分プロジェクトについて、2013年5月~12月に実施された公開討論会の総括報告書及びその結果を取り入れた放射性廃棄物管理機関(ANDRA)による新たなスケジュールの提案を踏まえ、以下のような見解を示している。

  • Ÿビュール地下研究所における試験結果は、高レベル放射性廃棄物の処分エリアにおける放射性核種の長期挙動のモデル化のために不可欠である。
  • 処分セルの形状を明確にすること、廃棄物パッケージとコンクリート(坑道の支保)との間隙の設計が重要である。これは、廃棄物の回収と処分場の長期の安全性についての要求として対立を与えている。また、ANDRAと廃棄物発生者とが協力し、自然発火性、塩及びビチューメン(アスファルト)を含有する廃棄物の挙動に関する研究、並びに有機化合物とアクチノイド元素との相互作用に関する研究を促進すべきである。これにより、同一の処分エリアに異なる種類の廃棄物を処分できるパッケージの仕様を早急に特定すべきである。
  • 地層処分場内の廃棄物の運搬用坑道及び長寿命中レベル放射性廃棄物の処分坑道の支保の設計、水素ガスの存在する環境下での長期的な粘土の挙動、岩盤の不飽和及び再冠水、モニタリングと埋め戻しなど、地層処分場を管理するために考慮すべき問題が残っている。ANDRAは、地層処分場の第1ユニットの完成後すぐに、原位置での試験を実施すべきである。そのための計画を立案し、設置許可申請前に検討すべき点を、2015年5月末までに列挙すべきである。
  • 地層処分場の開発期間を通じたコスト(初期投資コスト、操業コスト、廃棄物パッケージの処分料金)を特定し、事業者間で分担するための検討を行うべきである。

  また、CNEは、可逆性の定義を「計画された地層処分プロセスのあらゆる段階において、継続・中断・前段階へ立ち戻る可能性を将来世代に対して保証すること」とすることを提案している。これに基づきCNEは、経済協力開発機構/原子力機関(OECD/NEA)の可逆性の概念を採用するANDRAに対し、以下のような見解を示している。

  • Ÿ可逆性に含まれる回収可能性を有効なものとすべきであり、換言すると、定置後の廃棄物パッケージの移動や、地上への引き上げを技術的・組織的に担保する必要がある。地層処分場の地下施設の建設に際しては、柔軟性を担保する必要がある。
  • 将来世代に可逆性の段階を変更する余地を残すため、処分場へ廃棄物を定置する段階(OECD/NEAの可逆性の第2段階に相当)から処分エリアを閉鎖する段階(OECD/NEAの可逆性の第3段階に相当)に進むまでに十数年~二十数年といった十分な期間をかけるべきである。
  • 地層処分場の開発プロセス全体を、閉鎖しない段階にとどめるオプションを将来世代に対して強制することは、安全上望ましくない。したがって、最初の監視期間後、安全上の観点から適切であると考えられる場合には、可逆性の第2段階から第3段階に進める決定を下すべきである。

Ÿ   【出典】

(post by yokoyama.satoshi , last modified: 2014-06-17 )