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《スウェーデン》SKB社がフォルスマルク(エストハンマル自治体)を使用済燃料最終処分地に選定

スウェーデンの使用済燃料処分の実施主体であるスウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)は、2009年6月3日付のプレスリリースにおいて、使用済燃料の最終処分地として、エストハンマル自治体のフォルスマルクを選定したことを公表した。SKB社は、処分地選定のため、2002年よりエストハンマル自治体及びオスカーシャム自治体においてサイト調査を実施していた。SKB社は、2010年に環境影響評価及び安全評価を含む処分場建設申請(詳細は こちら)を提出する予定で、放射線安全機関(SSM)及び環境裁判所によって審査が行われるとしている。

同プレスリリースによると、フォルスマルクでは、岩盤が乾燥しており亀裂がほとんどなく、これらが長期安全性に非常に重要な特性であるとしている。また、同サイトでは、オスカーシャム自治体のサイトと比べ、処分場に必要となる地下空間が小さいため、掘削する岩盤や埋め戻し材が少ないという利点があるとしている。さらに、地上施設については、既存の工業地域に建設するため、環境影響を低減できるとともに、地域インフラへのアクセスが容易にできるとしている。

また、SKB社は、自身のウェブサイトにおいて、サイト調査を行ってきたエストハンマル及びオスカーシャム両自治体と今後も協力関係を継続することを示している。両自治体は、SKB社及び同社を所有する4つの原子力発電会社が、両自治体において教育、産業基盤、社会基盤の整備などを含む総額20億スウェーデン・クローネ(約320億円、1スウェーデン・クローネ=16円として換算)の投資を行う協力協定に合意したとしている。これらの投資のほとんどは2010年から2025年の間において、SKB社が政府からの処分場建設許可を受けた後に行われることが示されている。
さらに、SKB社は、順調にいけば2023年までに処分場の建設が終了し、操業を開始できるとの見通しを示している。

【出典】

  • スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)、2009年6月3日付プレスリリース、http://www.skb.se/Templates/Standard____26400.aspx
  • スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)ウェブサイト情報、http://www.skb.se/Templates/Standard____26371.aspx
  • スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)ウェブサイト情報、http://www.skb.se/Templates/Standard____26374.aspx

(post by sahara.satoshi , last modified: 2023-10-10 )