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《ドイツ》連邦放射線防護庁(BfS)がコンラッド処分場に関する 情報提供施設を開設

ドイツにおける放射性廃棄物の処分事業の実施主体である連邦放射線防護庁(BfS)は、2008年5月15日付のプレスリリースにおいて、同日にコンラッド処分場(非発熱性放射性廃棄物の地層処分場)に関する情報提供施設「INFO KONRAD(インフォ・コンラッド)」を開設したことを公表した。インフォ・コンラッドは、コンラッド処分場があるザルツギッター市のザルツギッ ター・レーベンシュテットの中心部に設置されている。

同プレスリリースによると、連邦放射線防護庁(BfS)の長官はインフォ・コンラッドの開設に際し、BfSは信頼の構築を目指しており、そのためには率直で誠実なコミュニケーションが必要であること、さらに、透明性によってのみ、BfSに対して信頼がもたらされることを述べている。

プレスリリースでは、インフォ・コンラッドの訪問者は、次の4つの主要な展示物等を見学できるとしている。

  • 模型:100分の1規模の地上施設、1,000分の1規模の処分施設・地層断面
  • ガラスギャラリー:11枚のガラス板に、放射性廃棄物の発生から最終処分までの中間貯蔵、処理、輸送といった放射性廃棄物管理の過程に関する説明や対話形式の学習
  • ホームシアター:処分場への放射性廃棄物の定置の経過・工程を示したアニメーション映像の上映などに利用
  • ドイツ全土のガンマ線線量率のリアルタイム表示:コンラッドとその他の地域の線量率が比較可能

さらに、プレスリリースでは、対話促進の目的などのインフォ・コンラッドにおける情報提供に関して、次の点も示されている。

  • 関心を有する市民が意見を伝えることができる投書箱の設置
  • インターネット上(www.endlager-konrad.de)における市民フォーラムの開設
  • 職員による、電子メール、インターネット、電話での質問への対応
  • 将来的に、鉱山内の見学の予約受け付け
  • 学生・生徒の鉱山内の体験が可能

なお、コンラッド処分場については、2007年4月に原子力法による建設・操業の計画確定決議(閉鎖も含む)の法的効力が確定しており 、また2008年1月には鉱山法による処分場建設の主操業計画が許可されている

【出典】

  • 連邦放射線防護庁(BfS)、2008年5月15日付プレスリリース(http://www.bfs.de/de/bfs/presse/pr08 /pr0809.html)

(post by 原環センター , last modified: 2023-10-10 )