諸外国での高レベル放射性廃棄物処分

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諸外国の高レベル放射性廃棄物の処分関連機関 (リンク集)

単なるリンク集ではなく、リンク集としても使える、ステークホルダー/アクターの簡単な紹介を目指しています。
国によって制度・状況が異なることから一様に整理しにくいところがありますが、
ここでは処分関連機関を大きく3区分―①国の組織、②事業者、③自治体など―に分類しています。

International,fi,se,fr,us,ch,de,uk,ca,es,be, ...


フィンランド リンク集 (案)

フィンランド語のリンクはフィンランド語のホームページに、英語のリンクは英語でのページにリンクするようにしています。

フィンランド

国の組織

フィンランドは議院内閣制に近い半大統領制であり、大統領と首相の両方が存在する。

フィンランド議会(国会)

〔フィンランド語〕Eduskunta | 〔英〕Parliament of Finland

一院制(200議席)。フィンランド語での読みは エドゥスクンタ。

フィンランド政府(内閣)

〔フィンランド語〕Valtioneuvosto | 〔英〕Finnish Government

  • 首相(総理大臣)及び11省の大臣から構成される。(合計12名)
  • フィンランド語では本来、大統領に統括される内閣である「政府」(hallitus)と、首相の率いる「内閣」(valtioneuvosto) の区別がある。日本と比較してフィンランドの行政システムを考える場合には、後者の内閣を政府と見なしうるので、(わかりやすさのために)このサイトでは「内閣」(valtioneuvosto)を指して「政府」という言い方をしている。(→Facts about the Government
  • フィンランド政府Webサイト の原則決定(Valtioneuvoston periaatepäätös)の 公開ページ
    http://www.government.fi/toiminta/periaatepaatokset/fi.jsp
    • フィンランド特有の政治システムを反映して、政府決定は閣議決定でもある。「内閣」(valtioneuvosto) は行政府の最高意思決定機関であり、省が単独で決定権をもたない事項は閣議で決定される。特に、複数省間の調整が必要な重要問題の長期計画(政策)は「原則決定」(periaatepäätös、英語ではDecision-in-Principle と表記され、通常の意味での政府決定とは区別される) と呼ばれる文書として閣議決定される。なお、フィンランドの「内閣」は、(法律が未整備な問題の)よろず事前相談所的な性格を併せもっており、閣議への提議は大臣だけでなく、事業者でも(誰でも)可能である。原則決定の例としては、地デジ移行プロジェクトなどがある。
    • フィンランドでは、原子力法の1987年改正時に、重要な原子力施設(原子力発電所、地層処分場など)については、事業者からの提議された計画を「内閣」で審議して原則決定する手続きが法制化された。政府(内閣)はフィンランド社会全体の利益に合致するかどうかという判断の観点や、事前に必要な手続きや条件(公聴会の開催、原子力施設立地の受け入れに対し好意的であるかの確認など)が規定された。


雇用経済省(TEM)

〔フィンランド語〕Työ- ja elinkeinoministeriö |〔英〕Ministry of Employment and the Economy
http://www.tem.fi

  • 原子力分野の監督権限をもつ。


用語解説:フィンランドでは、「放射性廃棄物」(= radioaktiivisia jätteitä)と「原子力廃棄物」(= ydinjätteellä)は区別して用いられています。後者は原子力法で定義されている用語です。単純に言うと、原子力発電所を起源とする放射性廃棄物や使用済燃料を指します。

原子力廃棄物管理基金

〔フィンランド語〕Ydinjätehuoltorahasto |〔英〕Nuclear Waste Management Fund

  • 基金の名称は、フィンランド語で Valtion ydinjätehuoltorahasto (=国家原子力廃棄物基金)といい、VYLと略記される。
  • 基金は、放射性廃棄物管理実務に要する必要の準備金(原子炉の廃止措置に関するものを含む)、原子力安全研究基金、原子力廃棄物研究基金―の3本立て
    (= Varautumisrahaston + Ydinturvallisuustutkimusrahaston + Ydinjätetutkimusrahaston)


フィンランド技術研究センター(VTT)

〔フィンランド語〕Teknologian tutkimuskeskus VTT |〔英〕VTT Technical Research Centre of Finland

  • VTT is a part of the Finnish innovation system under the domain of the Ministry of Employment and the Economy. VTT is a not-for-profit organisation.


フィンランド技術庁

〔フィンランド語〕Tekes – teknologian ja innovaatioiden kehittämiskeskus |〔英〕Finnish Funding Agency for Technology and Innovation

フィンランド地質調査所

〔フィンランド語〕Geologian tutkimuskeskus (GTK) |〔英〕Geological Survey of Finland

KYT2014

〔フィンランド語〕http://kyt2014.vtt.fi/ |〔英〕http://kyt2014.vtt.fi/eng/index.htm

  • 雇用経済省が運営するフィンランドの原子力廃棄物管理に関する研究開発プログラム。原子力法(第53 条b)に基づいており、異なる原子力廃棄物管理の方法や実行手段を比較するときに必要な原子力専門技術及びその他の能力について、当局が十分で包括的な有用性を確保していることを目的とする。
  • KYT2014のサイトはフィンランド技術研究センター(VTT)が管理している。


放射線・原子力安全センター(STUK)

【規制機関】〔フィンランド語〕Säteilyturvakeskus |〔英〕Radiation and Nuclear Safety Authority
http://www.stuk.fi

  • 1984年に現在の組織名(フィンランド語での名称)となる。前身は社会保健省下の放射線防護研究所であったが、原子力安全も担当するようになった。行政機構としては、現在も社会保健省の監督下にあるが、原子力安全と放射線防護の規制はSTUKの専任事項となっている。
  • 1984年時点の英語名称は Finnish Centre for Radiation and Nuclear Safety であったが、その後1997年に英語名称を上記のように変更している。 (→ http://www.stuk.fi/stuk/en_GB/historia/

訳語を正式な英語=オーソリティ=と対応するにしたい(例えば、放射線・原子力安全機関)という気がする。


事業者

ポシヴァ社

【処分実施主体】 〔フィンランド語〕Posiva Oy |〔英〕Posiva
http://www.posiva.fi

  • 原子力発電事業者2社の共同出資により 1995年に設立。
  • 高レベル放射性廃棄物の処分を専門に担当し、低レベル放射性廃棄物の処分は行っていない。


原子力発電事業者など
  • テオリスーデン・ボイマ社(TVO社) Teollisuuden Voima Oyj (TVO)
  • フォルツム・パワー・アンド・ヒート社(FPH社)Fortum Power and Heat Oy
  • フェノボイマ社 Fennovoima Oy … Fennovoima has two owners: Voimaosakeyhtiö SF and E.ON Kärnkraft Finland.
    • フェノボイマ社の「フェノ」は、フェノ・スカンディア(FennoscandiaもしくはFenno-Scandinavia)のフェノである。一般に「フェノ・スカンディア」という場合、スカンディナヴィア半島部(ノルウェーとスウェーデン)に加えて、フィンランド、ロシア連邦のカレリア共和国、コラ半島(ロシア連邦ムルマンスク州)を含む領域をさす。

フィンランド語では、アルファベット“B”の文字はほとんど使用されず “V”が使われます。カタカナ表記する際に「ボ」と「ヴ」の区別にあまり意味がありません。このサイトでは、慣例的に「ポシヴァ社」(Posiva)のみ「ヴ」を使い、それ以外では極力「ヴァ、ヴィ、ヴ、ヴェ、ヴォ、ヴュ」ではなく、「バ、ビ、ブ、ベ、ボ、ビュ」で表しています。


自治体関連

  • ユーラヨキ自治体 Eurajoki (Eurajoen kunta)
    (地層処分場の建設予定地であるオルキルオトがある)
  • Vuojoki Foundation / http://www.vuojoki.fi




以下、旧式のまとめ方 (これは、ページトップ右側の図で済ませる)


処分実施主体
  • ポシヴァ社(Posiva Oy) 【民間】
    http://www.posiva.fi
    • 原子力発電事業者2社の共同出資により 1995年に設立。
    • 高レベル放射性廃棄物の処分を専門に担当し、低レベル放射性廃棄物の処分は行っていない。
規制機関
  • 雇用経済省(TEM)
    Työ- ja elinkeinoministeriö | Ministry of Employment and the Economy
    http://www.tem.fi
    • 原子力分野の監督権限をもつ。
  • 放射線・原子力安全センター(STUK)
    Säteilyturvakeskus | Radiation and Nuclear Safety Authority
    http://www.stuk.fi
    • 1984年に現在の組織名(フィンランド語での名称)となる。前身は社会保健省下の放射線防護研究所であったが、原子力安全も担当するようになった。行政機構としては、現在も社会保健省の監督下にあるが、原子力安全と放射線防護の規制はSTUKの専任事項となっている。
    • 1984年時点の英語名称は Finnish Centre for Radiation and Nuclear Safety であったが、その後1997年に英語名称を上記のように変更している。
研究機関
原子力発電事業者など
その他
links/fi.1337648823.txt.gz · 最終更新: 2012/05/22 10:07 (外部編集)